あなたはお灸というとどんなイメージがありますか?
「お年寄りの肩こりや腰痛、何らかの治療として施されるもの」という認識の方が多いのではないでしょうか。
最近、お灸は“自律神経”への効果が注目されているそうです。
持病もあり、自律神経の乱れが気になる私としては、絶対に知っておきたい!
ということで今回は、お灸が自律神経を整える効果があるのかどうかについてまとめました。
自律神経を整えるために有効なお灸のツボや、使いやすくて人気のお灸なんかもあわせて紹介します。
お灸は自律神経を整えるのに効果あり?
一番気になるこの疑問に先にお答えしておきます。
お灸は自律神経を整えるのに十分効果が期待できると言われています。
とは言え、どんな治療法にも「絶対」はありませんので、効果があまり出ない人もいることは承知しておかなければいけません。
そのことを念頭において、読みすすめていってくださいね。
自律神経の乱れとは
お灸が自律神経に作用する理由というのは、自律神経の乱れによって起こる全身へ影響する症状を緩和させるはたらきがあるからなのです。
そもそも自律神経が乱れているというのは、交感神経と副交感神経のバランスが崩れ、交感神経ばかりがはたらいている状態を指します。
そうなるとストレス・緊張・活動的になるわけなのですが、この負荷がかかりすぎると自律神経失調症などを発症してしまうわけです。
自律神経が乱れると体が常に緊張している状態になってしまうので、筋肉や血管などもぎゅっと固まってしまう状態が続きます。
すると当然体も疲労しますし、回復も遅くなりますし、神経痛だけではなく内臓の機能不全なども引き起こされてしまいます。
見た目でいえば部分的な麻痺やむくみなど、目にわかるような症状が現れる場合もあるのです。
お灸の効果
対してお灸というのは、熱によってツボに刺激を与え、この自律神経の改善に一役買ってくれるわけです。
具体的にどんな効果があるのか、以下にまとめてみます。
リラックス効果
リラックス効果といえば、体も心も休まる時を誘発するというような意味合いですが、リラックス状態というのは副交感神経が優位になっているときです。
すなわち、交感神経と副交感神経のバランスを整える手助けをしてくれるわけなんですね。
バランスが整えば自律神経も整いますので、結果として改善につながるということです。
血行改善効果
ツボに熱を加えて刺激することによって、血行不良の改善が期待できます。
血管が広がり、やわらかくなり、血流が良くなることで、体温の上昇や凝り固まった筋肉や血管をほぐしたり、臓器の機能を改善したりすることができるのですね。
また毒素の排出なども助けてくれるので、体の中から悪いものを出しやすくなるということです。
万病の治療
万病といっても何もかも全てというわけではありませんが、薬などで治療ができる範囲のものであれば回復が見込めると言われています。
また万病の元と呼ばれる「冷え」に対しても効果が期待できるのですが、冷えを改善するということは、体のさまざまな不調を緩和できる可能性があるのです。
たとえば肩こり・腰痛などは冷えから来ている可能性もありますので、冷えが改善されることによって回復する可能性が高いと言えます。
また神経痛なども、冷えが改善され全体の体温が上がることで軽くなるということもあるようです。
”冷え”というのは免疫力の低下や回復力の低下をまねいてしまう、とても重要な改善点です。
大きな病気を治すことはできませんが、そうでない場合にはお灸の効果に大いに期待できそうですね。
鎮静作用
これはいわゆる炎症や痛みを抑制するような効果です。
とくに体内の症状に関しては効果が出やすく、自律神経の乱れによる頭痛や胃の不調などを緩和する働きも。
自律神経を整えるお灸のツボは?
自律神経を整える効果に大いに期待できることがわかったところで、果たしてどのようなツボに据えると良いのでしょうか。
いくつかピックアップしてみたので、参考にしてみてください。
内庭(ないてい)
胃の疲れを取るツボといわれる内庭は、足の人差し指と中指の付け根あたりにあるツボです。
関節痛や麻痺・発熱・消化器系の異常・頭痛・顔面麻痺・歯痛など幅広く効果があるということです。
自律神経に何の関係があるの?と思うかもしれませんが、ストレスというのは胃に出やすいことはご存知の方も多いかと思います。
それに加えて冷えにも効果がありますので、十分自律神経に影響することがわかりますね。
解谿(かいけい)
解谿はさきほどの内庭と同時に刺激して欲しいツボで、同じように胃経に属すといわれています。
場所は、足首を動かしたときにすねの延長線上にくぼみができるかと思いますが、そこにあります。
効果は主に足の関節にまつわる症状や、眼精疲労やむくみなど、頭部や腹痛・下痢・胃けいれんなど消化器官に関係したものが多いです。
自律神経に関係するところでいえば、情緒不安定やてんかん、めまい、冷え性などが挙げられます。
合谷(ごうこく)
万能のツボといわれる合谷は、人差し指と親指の骨が交わるあたりから少しだけ人差し指側によったところにあるツボです。
合谷が全く痛くない!という人はなかなかいないので、そのあたりで少しでも痛みを感じればそこがツボである可能性が高いです。
その効果は実に多岐にわたり、それこそ頭のてっぺんからつま先まで、体内も体外も網羅するまさに万能のツボなのです。
自律神経に関係するところでいえば、精神不安、不眠、めまい、無気力などの症状に効果が期待できます。
全身にあるツボのなかで最も脳に刺激を与えやすいツボといわれるくらいですので、その効果はお墨付きですね。
労宮(ろうきゅう)
心の疲れを取るツボといわれる労宮は、合谷と一緒にお灸をすることで効果がUPします。
場所はおおよそ手のひらの中心あたりで、こぶしを握ったときに中指と薬指の先が指すあたりを刺激してみてください。痛いと思えばそのあたりが労宮です。
血行改善・リラックス・イライラ抑制・首や肩の疲れ・コリ・胃のむかつきなどに効果があります。
太衝(たいしょう)
足の甲にあり、親指と人差し指の骨が交わる点から少し指先にずれたあたりにあるのがこの太衝というツボです。
体の疲れ・便秘・足の冷え・イライラ・精神不安などに効果があるとされています。
特に体の疲れに関しては「どこが」ということではなく、どこかが疲れていると痛みが出ると言われいます。
使いやすくて人気のお灸BEST3
お灸は自律神経を整える以外にも、たくさんの効果が期待できることがわかりました。
では、実際にはどんなお灸が人気なのでしょうか。使いやすさも考慮し、ランキング形式で紹介します。
BEST3 はじめてのお灸moxa/せんねん灸
Moxaは女性向けに開発された香りつきのお灸で、はな・くだもの・緑茶・香木の4種類がセットになっています。
和紙の台座を使用しており、両面テープ付なので扱いやすいのもうれしいですね。
BEST2 長生灸/山生
長生灸はコストパフォーマンスの高いお灸です。
また台座がついていて、取り出してツボに貼って火をつけるだけというお手軽さからも人気が高いです。
BEST1 せんねん灸 太陽(火を使わないお灸)
火を使わないお灸として人気が高まっており、衣服の下にも使用することができます。
初心者の方など、火を使うのに抵抗がある人にオススメです。
効果が持続するのが3時間なので、朝貼って出かけてお昼に剥がすという使い方もできてしまう優れもの!
もちろん夜眠るときに使うのもOKですが、シールタイプなのでかぶれや剥がし忘れには注意が必要です。
まとめ
いかがでしたか?
お灸にもツボにも種類がありますので、自分にとってベストなものを見極めるところからはじめてみましょう。
ちなみに私がお灸に興味を持ったのは、市川海老蔵さんのブログからでした。
海老蔵さんが自宅でセルフお灸をされている画像をアップされていて、「なるほど~!お灸という手があるのね♪」と。
海老蔵さんの場合は、自律神経というよりは体の疲れを取るためにされているようですが、効果があるとおっしゃっていたので試してみたくなりました。
自律神経が乱れると心と体の不調を招いてしまいます。
自分でできる対策の一つとして、知っておいて損はないですよね。