たまに手にする「返信用封筒」。
たまにしかお目にかからないが故に、「正しいマナーってどんなだったっけ…?」と不安になること、ありますよね。
「行」を「御中」に変えることくらいは知っていても、
その「【行き】の消し方はどうだっけ?縦線?横線?」
さまざまなケースがありますし、
本当に自分のやり方が正しいのか分からなくなることも。
せっかくなのでこの機会に、正しい返信用封筒の扱い方について確認しておきましょう!
返信用封筒 「行き」の消し方!正しいマナーは?
まずは最も標準的な返信用封筒の「行き」の消し方やマナーについて説明していきます。
「行き」の消し方
基本中の基本である「行き」の消し方は、封筒・文字の書き方によって変わります。
- 縦書きの場合には、縦の二重線
- 横書きの場合には、横の二重線
で消すのがGoodです。
ただしそもそもこの二重線というのは、言い方を変えれば、「行き」を無きものにする意味合いで使います。
「行」という漢字を改めて見ると分かりますが、横にも縦にも二本線があり構造も単純です。
二重線で消したことが分かりにくい見た目になってしまう場合の秘策があります。
印刷のフォントや自分の使うペンなどにより、二重線が認識されにくい場合には“斜めに二重線を引く”とベストです。
とにかくしっかりと消してあるかどうかが重要なので、しっかりと二重線で消しておきましょうね。
この二重線に関しても、できれば定規などを用いて綺麗な二重線にしておくとより良いです。
御中に書き換える?担当印(印鑑)がある場合は?
つづいて「御中」に書き換えるか否かと、シャチハタなどの印鑑で担当者の名前が書かれている場合にどうするかを説明しておきましょう。
御中は誰に向けて使うもの?
まず御中というのはどういう意味かから確認しておく必要があります。
これ案外間違う人が多いのですが、
御中というのは、「○○様」などといった謙譲・尊敬の意味をもった言葉ではありません。
個人に使用するのはおかしいことで、企業などの団体向けの言葉なんですね。
その団体に所属する人(もしくは許可がある人)であれば、どなたに封を切って見て頂いてもけっこうです…という意味の言葉なので注意しましょう。
間違っても、個人宛や個人名のついているものに「御中」と書いてはいけません。
個人宛の場合には「宛」と書かれていることが多いですから、御中ではなく「様」と書き換えると良いでしょう。
「御中」はどこに書く?
次に、この御中や様をどこに書くのかですが、これも縦書き横書きで異なります。
- 縦書きの場合には、「行き・宛」の下か左側に書くのがベターです。
- 横書きの場合には、「行き・宛」の右側に書いておくと良いです。
もちろんこれについてもあくまで標準的な話で、無理やり書いたりするくらいならその限りではなく、綺麗に見えるように書いておくのが良いでしょう。
担当者の印鑑などが押されている場合
これが一番迷うパターンかもしれません。
「行き」を消して御中に書き換え、尚且つ「担当者印」に様をつけるのかどうか…。
印鑑で名前が書いている場合には、印鑑に「様」をつけておくのがベターです。
中には印鑑を斜線で消したり、名前を書き直して様をつけるという人もありますが、
名前を消すのは絶対にNGですし、書き直すのも失礼だという意見も多いです。
あなたの属する企業や部署によって指示がある場合にはそれに沿うべきだと思いますが、
個人で自己判断を迫られる場合には、印鑑に様をつけておけば良いでしょう。
そして、【団体名や企業名など】+【印鑑】である場合には、御中はつけずに「様」だけつけるようにしてくださいね。
返信用封筒 「行 」「宛」に違いはあるの?
返信用封筒に「〇〇行」と書かれている(印刷されている)場合と、「〇〇宛」と書かれている(印刷されている)場合があります。
この「行」と「宛」にはどんな違いがあるのか..という疑問を持たれている方もいらっしゃるでしょう。
先ほども少し触れましたが、これは団体か個人かの違いです。
返信用封筒を受け取る側・人物が、
- 企業・団体・複数の場合には「行」
- 個人1名の場合には「宛」
となります。
「行」の場合には「御中」と書き直し、「宛」の場合には「様」と書き換えるのが良いでしょう。
この御中と様は同時に書くのはNGなので、どちらかのみということになりますが、
基本的には個人名がある、もしくは「宛」と書かれているのであれば、「様」で返信しておけば良いでしょう。
もし「行」と「宛」両方書かれている場合には、どちらも二重線で消して、
個人名があれば「様」、なければ「御中」と書いておくのが良いですね。
返信用封筒のマナーまとめ
いかがでしたか?
あなたの認識はあっていましたか?
意外と間違っていたり知らなかった内容もあったかもしれません。
簡単にまとめておくと
このポイントを押さえて、あとは相手に伝わりやすい・分かりやすいということを念頭においておけば問題ないでしょう。
自分個人が返信するものであれば、これらの最低限のマナーを守っておくと良いですし、
ビジネスマナーとして使用する場合には、とくに印鑑の扱いについてなどは、上司や担当者に確認しておくと安心ですね。