飼っている人にとっては家族同然の存在である「ペット」。
定番の犬や猫からうさぎやハムスターのような小動物、さらには爬虫類や猛禽類など、選択肢も多岐に渡ります。
現在、なにかしらのペットを飼っている割合は、三世帯のうち1世帯にも上るという集計データもあるようです。癒し系ブームやペットブームも落ち着いてきているイメージでしたが、それでもかなりの割合ですよね。
そんな多くの人にとって大切な存在であるペットですが、亡くなった時に喪中はがきを出すかどうか悩みますよね。
近年ではペットの喪中はがきも増えていて、珍しくなくなってきているようです。
悲しみに暮れて何も手につかなくなってしまう「ペットロス症候群」を経験する方も多いでしょう。そんな辛い状況から早く立ち直るためにも、喪に服して気持ちに整理をつけることはとても効果的だと言われています。
そこで今回は、
・ペットの喪中はがきを出す際の注意点と出す相手
・ペットの喪中はがきを出すときの例文
をご紹介していきます。
ペットの喪中はがきを出していい?
まず結論からお伝えすると、ペットの喪中はがきを出すこと自体には問題はありません。
インターネットで検索してみると、ペットの喪中はがきの画像がずらりと表示されます。必要としている方が想像以上にたくさんいるのでしょう。
そして近年ではペットの口にするものも栄養価の高いものが増えて、寿命も延びている傾向があります。飼い主さんと過ごす年月もかなり長い期間になることが多いはずです。
まるで兄弟姉妹のように子供の頃から一緒に過ごしていた・・・というパターンもあるでしょうし、赤ちゃんの頃から我が子のように育てて成長を見守ってきたという方も多いと思います。
そんな大切な存在が亡くなったとき、喪に服したいと考えるのはごく自然な気持ちと言えます。その気持ちを大切にするためにも、注意点さえしっかり守れば、ペットの喪中はがきを送るという選択肢は十分に「アリ」なのです。
ペットの喪中はがきを出すときの注意点と出す相手
では、ペットの喪中はがきを送るときの注意点についてお伝えします。
まず大前提として、「誰もが同じ考えではない」ということに注意を払う必要があります。
送る相手によってはペットを飼った経験がなかったり、経験があったとしても家族のようとまでは思わなかったという方もいるかもしれません。
ペットに愛情を持っている立場からすると悲しくなってしまいそうですが、ペットを「生き物」以上には感じていない人も世の中には大勢います。
どちらが正しいということもなく、価値観や置かれてきた環境からくる感じ方の違いなので、事実として頭のかたすみに置いておく必要があるでしょう。
もうひとつ注意したい点として、ペットの喪中はがきはまだ一般的に広くは浸透していません。ご年配の方や職場関係、マナーに厳しい方からはよく思われないこともあります。
送る相手は親しい間柄や、ペット関係の友人のみに留めておくのが安心ですね。
そして文章の書き方によっては、まさかペットとは思わずご家族が亡くなられたと思ってしまった、なんていう誤解を招いてしまうこともあるようです。
特に「子」や「我が子」という表現をすると、受取手は混乱してしまいます。ペットであることが確実に伝わるよう、文章には気配りが必要です。名前の頭に「愛犬」や「愛猫」と表記すると、伝わりやすいので良いでしょう。
これらの注意点を踏まえると、喪中はがきは出しにくいな・・・と思う方もいると思います。その場合は、寒中見舞いなどに一言添えてペットの喪中を伝える、という手段も選択肢のひとつに入れてみてはどうでしょうか。
ペットの喪中はがきを出すときの例文
では、お伝えした注意点や一般的な喪中はがきのマナーなど踏まえた上で、例文をご紹介していきます。
喪中はがきを作成する際は、弔事用の控えめなハガキを選びます。
この場合はペットの写真を載せても良いですね。
【例文1】
本年○月、愛犬の○○が○歳にて永眠いたしましたので、
年始のご挨拶は控えさせていただきます
生前賜りましたご厚情に深く感謝いたしますとともに
明年も変わらぬご厚誼のほどお願い申し上げます
令和○年十二月
【例文2】
本年○月○日、愛猫の○○が天国へと旅立ちました
いつも○○を可愛がってくださったことに深く感謝し
衷心より御礼申し上げます
○○年 ○月
最後に
愛するペットが旅立ってしまったとき、飼い主さんやご家族は深い悲しみに暮れてしまうことと思います。
自分のためにも亡くなられたペットのためにも、納得のいく形で供養をしてあげるのはとても大切なことです。
ペットに関しては色々な考え方がありますが、ひとつのかけがえのない命であることには変わりありません。
一緒に過ごした思い出の日々も、ペットが旅立ってからのこれからの家族や自分ののあり方も、どちらも愛せるように気持ちの整理をつけて前を向いていきたいですね。