『イタダク』という言葉は、主に謙譲語として使われることが多く、
目上の人との何らかの状況や会話の中で使われますよね。
その他にも、相手から、もしくは対象から何かを貰ったり受け取る状況を指しますが、
その漢字の使い分けについて、
「頂く」と「戴く」にはどんな違いがあるのか?
どう使い分けるのか?
と、ふと疑問に思うことも。
ということで、ここでは「頂く」と「戴く」の違い・使い分けについて解説していきます。
さらには、平仮名での「いただく」も登場しますよ。
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頂くと戴くの違いとは!どう使い分ける?
頂く・戴くの両方が持つ意味と、それぞれの違いについて紹介します。
両方が持つ同じ意味としては・・・
- 自分のものとする・勝負で勝ちを収める
- 「食べる・飲む」などの謙譲語/丁寧語
- 目上の人から何かを貰う、賜る事
- 自分の為に何かをしてもらう意味の謙譲表現
- 自分が何かをする事を願う時に使う謙表現
- 高いところ、上の方に乗せる
- 両手を差し出して高く持つ
- 上の地位について貰う
ここまでは良しとして、それぞれの違いについてみていきましょう。
[su_box title=”頂くとは” style=”noise” box_color=”#92650a”]
- 常用漢字である
- 対象が何らかの行為、動作に関わる事が多い
- 飲食をする時に多く使われる[/su_box]
[su_box title=”戴くとは” style=”noise” box_color=”#92650a”]
- 常用外(表外)漢字の為、通常ではあまり使われない
- 対象の立場が自分よりも非常に上である(かしこまるべき対象)
- 対象が品物である事が多い [/su_box]
この他に、【動詞の補助が目的の場合】にはひらがな表記(いただく)が多く使われます。
また、公式文章(学校・テレビ・新聞など)では常用漢字を使うため『頂く』を使用し、
小説などの個人の表現には、その時の雰囲気で『戴く』を使う事が良く見られます。
そこで次章では、漢字自体が持つ意味や対象に対しての違いを紹介しますが、ここが漢字の使い分けのポイントとして重要になります。
「頂く」はどんな時に使う?例文も
『チョウ・イタダ-く・イタダキ』などの読み方がありますが、漢字1文字での意味と併せて例文を紹介していきます。
- 頭の最上部/頭のてっぺん…頂門・骨頂・丹頂など
- いちばん高いところ…頂上・頂点・山頂・絶頂など
- 頭に物を乗せてもらう/高く差し上げる…頂戴など
- 食べる、飲む/物をもらう/ありがたく受け取る/へりくだった、またはかしこまった言い方…頂戴・頂くなど
今回の意味としては、③と④の意味が妥当ですね。
ではどのように使うのか、例文を挙げてみましょう。
[su_list icon=”icon: check-square-o” icon_color=”#ef2243″]
- 今日は校長先生から表彰状を頂く
- それでは今からご飯を頂きます
- この飲み物を先輩から頂いた
- 差し入れとして先生から頂きました
[/su_list]
普段の生活の中でも使いやすく、相手にとっても失礼のない言葉として活躍します。
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「戴く」はどんな時に使う?例文も
では、「戴く」はどう使うのでしょうか?
『タイ・イタダ-く』との読み方がありますが、漢字そのものの意味と併せて例文を紹介していきます。
- 頭に物を乗せる/面を持ち上げてかぶる…戴冠など
- 敬う/あがめ尊ぶ/あおぐ…戴天・頂戴など
- 貰う、買う、飲む、食うなどのへりくだった言い方
②の意味などは、『頂く』に比べて重々しい雰囲気が感じられます。
それ以外は同じような意味を持っている事が分かります。
では少し例文を挙げてみましょう。
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- 手柄をたてる事が出来たので、王から褒美を戴いた
- 帝王の即位式があり、王冠を戴いていた
- あの有名な○○さんにサインをして戴いた
- こんなにたくさんのプレゼントを戴けるなんて光栄です[/su_list]
このように見ると、普段の生活の中で使うには少々おごそか過ぎる言葉かな?という印象がありますね。
相手の立場を非常に上に見ている状況が伺えます。
だからこそ、平等社会の現代ではあまり使われなくなったのかもしれませんね。
また補足として、両方の漢字が使われた『頂戴』という言葉は、
もらったものをうやうやしく頭上に構える事や、貰う事をへりくだって表現する事、また飲食の際に感謝の意味を込めていただく事を言います。
どちらか片方の言葉を使うよりも、うやうやしさが深まると思っておくと使いやすいですね。
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- もう充分に頂戴致しました
- こんなにたくさんの物資を頂戴できた事を感謝します[/su_list]
相手に対して頭を下げて感謝する状況が浮かびませんか?
自分よりも相手の立場が上である事を示しています。
最後に
これらのように
『どのような場面で使われるか』
『対象に対しての自分の立場はどの位置か』
『どの程度改まる必要があるか』
『対象が人であるか物であるか』
などの要素を見ていくことで、使い分けしやすいのではないでしょうか?
さらには、最近では「いただく」と平仮名表記する場合も多いということも覚えておくと良いでしょう。
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