暑中見舞いって、いつからいつまでの時期に出すのが正しいの?
年賀状に比べると出す人も少なく、時期的にも曖昧な部分もあり、わからなくなってしまいがちですよね。
ここでは、暑中見舞いを送る正しい時期(いつからいつまで送れば良いの?)について詳しく紹介していきます。
また、
暑中見舞いとお中元は時期的にかぶるけど、どうなるの?
同じ相手に両方送るのは間違い?
さらには、
暑中見舞いと残暑見舞いの使い分けや、喪中時の場合についてもお話していきます。
「あ~やっちゃった…」とならないように、ぜひチェックしておいてくださいね。
暑中見舞いを送る時期!いつからいつまでが常識?
まずは、暑中見舞いを送る時期についてチェックしていきましょう。
暑中見舞いのそもそもの意味を知ることで時期を覚えやすくなるので、こちらも追って紹介しておきますね。
暑中見舞いを送る時期
梅雨明け(7/中旬頃)~立秋(8/6頃)までというのが一般的で無難です。
それを過ぎたら、残暑見舞いに切り替わります。
ただ、ここで言う【時期】というのは相手に届く日が基準ですので、立秋(8月6~8日)間際に出す場合には少し注意が必要ですね。
暑中見舞いを出す時期は、日本の旧暦の二十四節気に大きく関係していて、主に3パターンあります。
そもそも暑中見舞いの意味とは
『読んで字のごとく』なのですが、「暑い日が続いておりますが、いかがお過ごしですか?」というように、友人・知人・親戚などの安否・健康を見舞う挨拶状というのが本来の意味になります。
江戸時代にはこの酷暑の時期に、夏バテを防止するような食べ物をお土産に持参して、挨拶に出向いていたそうです。
現代のように、「暑中見舞いのハガキ」が始まったのは大正時代のこと。
明治時代には郵便制度も発達して、すっかり習慣化されたそうですよ。
「暑中見舞い」は、夏の中でも最も暑さの強い時期に適しているものなので、相手の住んでいる地域が、その年で一番暑い時期に届くようにするのがベストといえます。
そう考えると「梅雨明け~立秋」でというのもなんとなくうなづけますよね。
ただし最近は寒暖がおかしかったりするので、不安であれば時期通り(7/20頃~8/6頃)に出しておくと間違いないです。
さらに梅雨が明けていれば尚良しですね♪
これ以外の時期には絶対に出してはダメなのか?というとそんなこともなく、時期を多少ずれたとしても、暑さがひときわ厳しい時期ならば問題はありません。
また、お中元の時期と重なる場合もあるので、最近では、お中元のお返しの贈答品に「暑中お見舞い」の熨斗(のし)を付けて贈ることも多くなっています。
「暑さが厳しいですがお元気ですか?」という基本的な意味合いを持ちますが、年賀状と同じように、ついでに近況をお伺いしたり、自分の報告をしたりする人も多いですよ♪
暑中見舞い・お中元・残暑見舞いの使い分け方
暑中見舞いとお中元は時期がかぶる。
ということは、
- お中元を贈るなら暑中見舞いはがきを送るのはおかしい?
- お中元と残暑見舞いはがきの組み合わせならOK?
など、ちょっと頭混乱してきませんか?
なんとなーく全部夏のイメージがありますから、どれをどう使うべきなのか迷いますよね。
それを以下に分かりやすく解説していくので、実際に出すときの参考にしてくださいね。
「暑中見舞い」の使い方
「暑中見舞い」という言葉、はさきほど説明したような時期に、基本的にどんな用途としても使うことができます。
テンプレートとしては、以下のポイントに気をつけて内容を決めると失礼がないでしょう。
近況報告については、結婚・出産・引越し・就職・転職などから、間柄によっては「息子が大学を無事卒業した」「いつごろまた伺います」「冬には家族でどこどこへ旅行に行く予定です」など、手紙のような使い方をしても良いですね。
あくまで相手の体調を気遣うことが1番ですので、近況報告したいことを手短にまとめると良いでしょう。
お中元
お中元は地域によって出す時期が異なります。
一部地域によってはこの限りでないという説もありますので、不確かな場合には「御年賀」として出しておくと間違いありません。
もしくは「暑中見舞い」として出しても良いので、時期をずらして一緒に出しても良いですよ。
使い方というか、意味合いとしては「日ごろの感謝」を伝えるものなので、その用途に沿うように使っていきましょう。
さて、お中元と暑中見舞いを同じ人送りたい…という場合についてお話します。
本当は、お中元も暑中見舞いのハガキもどちらも送るのが丁寧で良いのですが、時期的にお中元を送る方が先ですよね。
お中元を送る→御礼のお手紙やお電話をいただいて、その際にお互いの近況報告をしたり…という場合、暑中見舞いを省略し、送らなくても大丈夫です。
立場が逆の場合、
お中元をいただいた→御礼のお手紙に「暑中お見舞い申し上げます」と記載するのもありです。
「残暑見舞い」の使い方
残暑見舞いは、暑中見舞いと混同しやすくて厄介ですよね。
字面を見る限り、「暑さが残るお見舞い」ですので、「まだまだ暑い日が続きますがお体にご自愛ください」というようなもの。
時期としては、暑中見舞いが立秋(8/6頃)までなのに対し、そのあとの立秋以降から8月いっぱいころまでのものに残暑見舞いを使います。
地域によっては8月半ば以降というところもありますが、これも意味合いとともに時期を決めていくと間違いないですね。
ただし、いずれにせよあくまで「相手が受け取るとき」にあわせなければならないので、そのあたりはしっかりと調節しておきましょうね。
喪中期間の暑中見舞いはどうすべき?
最後に、喪中期間の暑中見舞いの対応についてまとめておきます。
自分が喪中である場合、相手が喪中である場合、それぞれ分けて解説していきます。
自分が喪中である場合の暑中見舞い
自分が喪中である場合は、暑中見舞いは出してもOKです。
喪中であるという報告も兼ねることができますが、故人と関わりがほとんどない場合や、特に深い関係の人には控えておいたほうが、要らぬ気を遣わせずに済むでしょう。
(人によっては、知らされていないことを、例え故人の意思だとしても、ショックだと受け取る場合などもありますから…)
また内容については注意点がいくつかあるので、のちほどまとめて紹介します。
相手が喪中である場合の暑中見舞い
相手が喪中の場合には、49日を過ぎてから出すのがベストです。
もし49日の間に暑中見舞いの期間が過ぎてしまえば、残暑見舞いやご挨拶として送りましょう。
もし49日がいつの期間かは分からないけれど、喪中であることは知っている場合には、通常通りの暑中見舞いを出すか、今年に限り出さないでおくのが懸命です。
出す場合には、内容に注意が必要です。
そこで、喪中の場合の暑中見舞いの注意点について、チェックしておきましょう。
祝いの言葉・できごとはNG
結婚や出産をはじめとする祝い事の報告や、「おめでとう」「喜ばしい」といった言葉は使わないでおきましょう。
そういった報告をする場合には、暑中見舞いとは別に、ご報告のお便りを出すのが適しています。
同じように、年賀状は新年のお祝いですからNGですが、寒中見舞いは出せるので知っておくと失礼がありませんよ。
色合いやデザインにも注意
今は絵葉書なんかも流行っていますから、色とりどり思いを込めた暑中見舞いを出したいところですが…
喪中には、できるだけ簡素なものにしておくのが無難です。
色使いはもちろんのこと、無地に近いようなものが望ましいですね。
暑中見舞いなどが来た場合はお返事を
もしどなたかから暑中見舞いが届いた場合には、きちんとお返事をしておきましょう。
その際注意点はおさえておきつつ、嫌味にならないようであれば、喪中であることをお知らせするのも良いでしょうね。
出さないというのは挨拶を無視するようなものですから、大変失礼であることは覚えておきましょう。
重ね言葉は使わない
「ますます」「つねづね」「たびたび」などの、重ね言葉は使わないほうが賢明でしょう。
お祝いの席でのスピーチなどでも控えるべきとされるものですので、重ね言葉や忌み言葉 (「短い」「落ちる」「終わる」など)は使わないようにしましょうね。
あるある!暑中見舞いQ&A
暑中見舞いについて、なんとなくわかってきたところで、「こんな場合はどうすれば?」と質問が出てきそうなものを、まとめてみたいと思います。
立秋(8/7・8)になっても梅雨が明けない年はどうなる?
長梅雨で立秋になっても梅雨が明けない!
そんな時は、残念ながら「暑中見舞い」は送れません。
梅雨が明けてから「残暑見舞い」を送りましょう。
自分の住む地域は梅雨明けしたが、相手方の地域が梅雨明けしていない場合は?
相手方の地域の梅雨明けを待ちましょう。
まだ梅雨明けしていない地域の方に暑中見舞いを出すのは、あまりよろしくないとされています。
暑中見舞いと残暑見舞いは両方出した方が丁寧?
同じ意味を持つ挨拶状ですから、両方出す必要はありませんし、両方出してしまうとちょっとクドいですね…。
どちらか片方でいいですよ。
暑中見舞いのついでに、結婚や出産・引っ越しなどの報告をしてもいい?
さきほども少し触れましたが、最近多いのがこのパターン。
悪くはありませんが、そもそも”相手を気遣う意味”で送る挨拶状ですから、自分の報告をダラダラするのは控えた方が良いでしょう。
上で挙げたような最低限のマナーを守り、自分の報告はついで程度に完結に!
まとめ
時期やマナーなど、「暑中見舞いは思っていたより奥が深いなぁ~…」そんな印象を持ちませんでしたか?
時期や喪中での扱いを間違えると、せっかくの暑中見舞いが悪い印象で終わってしまう可能性もあります。
ぜひポイントをおさえて、自分も相手も気持ちよくなる挨拶状を目指しましょうね。