ひと昔前まではあまり気にならなかった”冷え”という現象。
年齢とともに、冬が辛かったり、夏の冷房で体調を崩したり、最近では一年中気になるようになってきた”冷え性”をなんとかしたい!
分厚い靴下を履いてみたり、カイロを貼ってみたりするのももちろん有効ですが、出来ることなら体の中からの改善も心掛けたい。
ということで、ここでは冷え性対策に効果的な食べ物や飲み物についてまとめてみました。
最終章では、食べ物・飲み物以外の対策も紹介しています。
”冷え性対策”の情報盛りだくさんでお送りしていきますね。
冷え性対策にはどんな食べ物が良い?
まずは基本の“体を温める食べ物”のポイントを説明したあと、具体的なものを挙げていきます。
根菜
根菜をはじめとする”地中でできるもの”は、基本的に体を温めるものが多いです。
たとえば、サツマイモ・ジャガイモ・ゴボウなどですね。
寒い地域・時期のもの
日本の中でも寒い地域で栽培されるものや、寒い地域の郷土料理・冬に旬を迎えるものなどは体を温めるものが多いです。
わかりやすいもので言えば、北海道で有名なジンギスカンですが、羊の肉は体を温める食べ物として知られています。
冬が旬の野菜の中でも、長ネギや人参・ゴボウ・レンコンなども体を温める野菜とされています。
香りの強いもの
香りの強いものは、体を温めてくれるものがほとんどです。香辛料や薬味などですね。
具体的には、生姜やシナモン・ネギ・山椒・コショウ・にんにくなどです。
発酵しているもの
発酵食品(発酵させた工程のあるもの)は体を温めやすいです。
食べ物でいえば、味噌や納豆など大豆食品が多くを占めていますね。
味が濃いもの
重複する部分もありますが、味の濃いものというのは基本的に体を温めるようになっています。
とくに多いのが塩辛やお漬物で、発酵&濃い味を兼ね備えています。
色が濃いもの
これは色が濃くても当てはまらない食べ物もあるので要注意ですが、いわゆる緑黄色野菜には温めてくれるものが多いのも事実です。
たとえばニンジンやカボチャなどは体を温めますが、トマトやきゅうりなど夏野菜は体を冷やします。
水分が少ないもの
「色は濃いけれどどっち?」…そんな時に判断材料になりやすいのが、水分が多いか少ないか。
水分の多いものは体を冷やす性質をもつ場合が多いです。
根菜や今までに紹介したものの多くは水分が少なく、食べる時に水分が欲しくなりそうなものばかりですよね。
体を温める食べ物の一部まとめ
サツマイモ | じゃがいも | ゴボウ | 羊肉 |
シナモン | ネギ | 山椒 | 胡椒 |
にんにく | 味噌 | 塩辛 | 漬物 |
ニンジン | カボチャ | フグ | たら |
鮭 | 山芋 | レンコン | 梅 |
栗 | りんご | タコ | イカ |
海藻 | 納豆 |
などなど。
冷え性対策におすすめの飲み物は?
飲み物なんて、温めて飲めば全て体を温めるのでは?と思っていませんか?
例えばコーヒーは、ホットで飲んでも体を冷やす飲み物に分類されているのです。
というのも、コーヒー豆は温かい地域で育つものだからです。
そんなこんなも踏まえて、冷え性の対策におすすめの飲み物について見ていきましょう。
紅茶
紅茶は緑茶と同じ茶葉を発酵させたものなので、体を温める作用があります。
さらに種類も豊富で、ハーブティーなどは配合されている成分に体を温めるような作用があるものもあります。
ホットで飲んでも美味しく味もさまざまなので、飽きずにいただけるのも嬉しいですし、併せてリラックス効果も期待できますね。
お茶
お茶と一言で言っても種類がありますが、体を温める作用をもつお茶は以下のとおりです。
- たんぽぽ茶
- ウーロン茶
- プーアル茶
- ルイボスティー
- どくだみ茶
- ほうじ茶
- ごぼう茶
- 黒豆茶
など…。
家庭のお茶などが選べるのであれば、こういう体を温めてくれるお茶の中から選ぶのがおすすめです。
>冷え性をお茶で改善!おすすめはズバリ何茶?ノンカフェインでは?
お酒
種類を問わず、お酒は体を温める作用がありますが、その中でもとくに効果を発揮してくれるのが赤ワインと日本酒です。(養命酒など薬効のあるものもおすすめです。)
とは言え、いずれも温めて飲んだ方が効果的ですので、ホットワインや熱燗が良いですね。
例えばアルコールが苦手で、そのあと水分を取りすぎる場合には、できるだけ利尿効果のあるものを選んで、しっかりと体内の水分を排出するように気をつけてください。
体の中の水分が多すぎると、逆に体を冷やす原因になってしまいます。
ココア
ココアに含まれるポリフェノールの一種には、血行を良くするような効果があります。
子供でも飲みやすいココアなので、ぜひ老若男女で楽しんでください。
ちなみに私はここ数年、朝のホットココアが日課になっています。(真夏以外ですが…)
お通じも良くなりましたし、体も温まって、一日のスタートにおすすめです。
ただ、微量ですがカフェインを含みますので、寝る前に飲むと寝つきが悪くなることもあるので要注意です。
その他
例えば、生姜やシナモンを紅茶に入れたものも良いですし、梅醤番茶という、梅をお番茶に入れたものなんかもおすすめです。
意外なところでいえば、白湯や甘酒なども良いですよ。
どれも苦手な場合は、体を温める食べ物を使ってジュースをつくるのもありです。
ただし、砂糖には体を冷やす効果があるので、甘さをプラスしたい場合は、シナモンや黒糖などを使うと良いでしょう。
食べ物・飲み物以外の冷え性対策まとめ
最後に、食べ物や飲み物以外の冷え性対策をまとめて紹介しておきます。
試せるものから取り入れてみてください。
入浴
冷え性といえば、この方法が一番メジャーなのではないでしょうか。
お風呂に入ることなのですが、41度くらいのちょっと熱いくらいのお湯に、15分~20分を目安に浸かると健康に良いそうです。
もちろん全身浸からずとも、足元にシャワーをかけたり、足湯にするだけでも良いので、即効性を求める場合はぜひ試してみてください。
運動
こちらも即効性のある対策のひとつですが、あまりに過度の運動は必要ありません。
具体的には、ストレッチやウォーキングなどの軽度の運動でも良いですし、アキレス腱を伸ばしたり、「つま先立ち→戻る」を繰り返したりするだけでも、十分冷え性に効果が期待できるんですよ。
運動不足そのものも冷え性の元になります。
大袈裟なものだと負担になって継続が難しくなるので、ちょっとした運動を普段の習慣に取り入れてみてはいかがでしょうか。
マッサージ・ツボ押し
冷えている場所や、とくに足元を重点的にマッサージすることで、冷え性が改善されやすくなります。
全身の冷え性に関しては足のポンプがポイントなので、ふくらはぎや足の裏を刺激していきましょう。
マッサージにしてもツボ押しにしても、「ちょっと痛い?気持ちいい?」くらいの強さで刺激するのがおすすめで、すべりを良くするためにボディオイルなどを使うとより効果的です。
喫煙を控える
喫煙することで瞬間的に全身の血管が硬直し、血流が悪くなってしまいます。
喫煙の都度そんな状況になっていては、冷え性が治るどころか悪化するのは想像の通り。
できることなら喫煙を控えることが、冷え性解消の第一歩です。
足元を中心に温める
足元を中心に、カイロや湯たんぽ・足湯などで温めてあげると、全身の体温が1~3度は上昇すると言われています。
冷え性においては、ふくらはぎ・足の裏・腰を温めると、全身の血流がよくなりやすいので覚えておいてくださいね。
衣服を着る・着すぎない
露出が冷え性にはダメなことはおわかりでしょうが、実は過度の重ね着もNG。
重ね着することで動きが悪くなり、これまた冷えやすくなってしまうのだそう。
程よく着こんであとは、動いたり素材を見直したりで調節してください。
家の中であれば、着圧ソックスを使うのもおすすめです。
正しい食生活
過度なダイエットや乱れた食生活は冷えの元になりますので、できるだけバランスの良い食事を3食摂るように心がけましょう。
便秘も体を冷やす原因になり得ますので、食事を正すことでお通じの改善も期待できますよ。
冷暖房を整えすぎない
近年大きく騒がれている空調ですが、温度についてもさまざまな見解がありますよね。
基本的には空調ありきの格好はせず、とくに熱い・寒い時間帯に上手に活用するというのがポイントだそうです。
体が冷えると緊張してしまい、更に冷え性を引き起こすので、程よく空調で適温を保つようにしてくださいね。
まとめ
冷え性の原因は人それぞれですので、必ずしもどの方法も全て効果があるわけではありませんが、冷えは万病の元とも言われるように長く続くのは良くない症状です。
食べ物や飲み物の助けも借りながら、適度な運動とバランスの良い食事、難しい場合はサプリを上手に活用するなどして、体の中からの改善を目指したいところです。
あとは入浴法やマッサージ、ツボ押しや、カイロ・冷え取り靴下なんかを上手く使って、身体の外側からもしっかりサポート。
寒い時期だけではなく暑い時期にも対策することで改善されやすくもなりますので、季節を問わず対策をはじめてみてくださいね。