最近、健康系の雑誌などを見ていると、「身体が錆(さ)びる」という言葉を良く目にするようになりましたね。
「カラダが錆びる」と聞いて、良いイメージを持つ!というツワモノはなかなかいらっしゃらないことでしょう。
ただ、私はこの言葉「身体が錆びる」の具体的な意味がイマイチ把握できないまま、頭の中では画像のような「茶色くてガサガサしたロボットのような身体」を単純に想像していただけ。
気になったので調べてみると、一見バカげたそのイメージは、あながち間違ってはいなかったことに驚いた次第です。(詳細は後述します)
この「身体が錆びる」という現象を防いでくれる働きを「抗酸化作用」と言うのですが、今回はその「抗酸化作用が高い食べ物(食品)」についてまとめてみました。
身体が錆びるとはどういうことで、抗酸化作用が高いとはどういう意味で、どう体に良いのかということも併せて紹介していきますね。
抗酸化作用が高い食べ物にはどんなものがある?
抗酸化作用の高い物質には、ビタミンA・C・E、カロテノイド、ポリフェノールなどがあります。
ご存知の通り、ビタミンは野菜や果物に多く含まれます。
そして、カロテノイドは植物や魚介に含まれる色素成分で、ポリフェノールは植物に含まれる色や香りの成分です。
カロテノイドには、ルテイン・アスタキサンチン・リコピン・βカロチンなどが含まれ、ポリフェノールには、アントシアン・タンニン・ルチン・カテキン・イソフラボンなどが含まれます。
と言われても、
「へぇ~…覚えられぬ!」となりますが、
これらは最近【第7の栄養素】と呼ばれ、生きてゆく上で必要不可欠な栄養素とまでは言えないものの、さまざまな病気の治療や予防に効果をもたらすと注目されてきている成分です。
ですので、どこかで聞き覚えがある…というものも多いのではないでしょうか。
では、これらの成分は具体的どんな食品に含まれるのか、一例にはなりますが、以下に紹介していきます。
ビタミン類
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- ビタミンA:かぼちゃ・ニンジン
- ビタミンC:キャベツ・イチゴ・ブロッコリー
- ビタミンE:アーモンド・アボカド・ココナッツオイル[/aside]
カロテノイド
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- リコピン:トマト・スイカ
- カプサイシン:唐辛子
- アスタキサンチン:鮭・いくら
- ルテイン:ケール・ほうれん草
- βクリプトキサンチン:ミカン[/aside]
ポリフェノール
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- アントシアニン:ブルーベリー
- タンニン:カテキン:緑茶
- リグナン:ゴマ
- ルチン:そば
- イソフラボン:大豆[/aside]
その他にも抗酸化作用の高いものとして、以下のものも当てはまります。
バナナ
食品の中で最も抗酸化作用が高く、ビタミンBやポリフェノールが多く含まれています。
玉ねぎ・にんにく・しょうが
強いにおいを持つアリシンには、抗酸化作用の他にも免疫力アップの効果も!
逆に酸化を促す食べ物に注意!
そして、抗酸化作用の高い食べ物があるかと思えば、残念ながら、酸化を促す食べ物もあります。
最も酸化しやすいと言われているのが、油・食品添加物・作ってから時間の経っているもの。
例えば、スナック菓子やインスタント食品、ハムやソーセージ、総菜やお弁当といった、私の日常食がそれに当たります。
絶対に食べるな!というのは無理がありますので、あなたは食べ過ぎないように気を付けてください。
他にも、バラ肉・サーロイン・鳥皮・アンコウの肝・マグロのトロ・マーガリンなど、脂質の多い食べ物も同様で、これらは過酸化脂質を生み出してしまいます。
※過酸化脂質とは、脂質が活性酸素によって酸化されてしまったもので、病気や老化の原因になるとされています。
(世の中、食べて良いものなんてあるんかいっ?!という落胆の気持ち、大変よくわかります。)
そもそも抗酸化作用が高いとはどういう意味なのか!
たとえばリンゴ、皮をむいたまま置いておくと茶色くなりますよね。
これは酸化した状態です。
そもそも冒頭でお話しした「身体が錆びる」という表現は、身体が酸化したという意味なのです。
人が生きていくには酸素は不可欠。
人は呼吸から酸素を取り入れ、酸素は栄養素と結びつきエネルギーとなります。
その後一部残った酸素が他の分子と結びついて、強い酸化力をもった「活性酸素」というものになります。
活性酸素は、身体に入ってきたバイ菌や細菌から守ってくれていますので、体には必要なものです。
しかし、増え過ぎた活性酸素は、その強い酸化力で周辺の血管や細胞までも傷つけたりして、老化や生活習慣病の原因になってしまうことが最近分かってきたそうです。
そして、そんな活性酸素を抑制する働きを「抗酸化作用」といい、最近アンチエイジングや健康の分野で注目されているのですね。
つまり、【抗酸化作用が高い=活性酸素の働きを抑制する力が高い】ということになります。
人は元々「抗酸化酵素」を体に持っています。
しかしそれも20歳ごろを境目に、抑える力が弱くなってしまうのです。
その逆に、活性酸素の発生量は増えていくという恐ろしい現象が起こり、それによって病気の発生や老化が進んでゆくと考えられています。
そこで、その年々足りなくなってきている抗酸化酵素を食べ物から補うという考えから、抗酸化作用の高い食品にスポットライトが当たり始め、私もこうやってせっせと調べているというわけですね。
抗酸化作用が高いとどう体に良いの?
今や、病気の90%は活性酸素が原因だということが言われています。
紫外線により体内に活性酸素が発生するとシワ、シミ、そばかすの原因になったり、活性酸素が細胞を攻撃し続けることで、細胞ががん化することもあるとか。
また、免疫機能が落ち、あらゆる病気の原因を引き起こしたりも。
そして、コレステロールや中性脂肪などの脂質が、活性酸素により酸化され過酸化脂質になると、血管を硬くしたり、詰まらせたりするため動脈硬化の危険も出てきてしまいます。
最近では、「認知症の原因にも関わっている」とも考えられてきているということもあり、これだけ並べると、病気の原因の90%は納得ができますね。
身体の酸化(錆びる)を阻止するために
身体が酸化する(錆びる)ことへの悪影響はイヤってほど、お分かりいただけたかと思います。
ここまで書き進めてくると、やはり冒頭の「茶色くてガザガザになるの?」という安易な想像がちょっと恥ずかしくもありますが…。
実際は、「茶色くてガサガサ」以上の恐ろしさでした。
ということは、逆に、身体に活性酸素を増やさないこと、活性酸素を無害化することが、健康のため・若さを保つためにとても重要なことだということが分かりました。
そのためには、抗酸化作用のある食品をバランス良く摂取しつつ、活性酸素の増加を抑える生活を心がけなくてはいけないということも。
(私にそんなことが出来るのかは別として。)
活性酸素は普通に生活しているだけでも作られてしまいます。
活性酸素の発生を促すような紫外線・タバコ・酒・食品添加物などからのストレスを減らし、適度な運動を心がけることも大切になってきます。
運動も苦手な私は、まずは抗酸化作用の高いバナナを毎日1本食べよう♪と、またもや安易な発想で決めました。
あなたは何から始めますか?