出産は終わりではなく”はじまり”と良く聞きますが、まさにその通りだと実感し始めている頃ではないでしょうか。
やっと大仕事が終わっても、入院中にもあれやこれやと気になることがたくさんで休まる暇もないかもしれません。
新生児の黄疸は問題のあるものとないものがあり、一緒に退院できるのか?と不安になるママさんも多いはず。
- 新生児の黄疸はいつまで続くのか?
- 観察項目や方法はどうなのか?
- 退院できる数値はどのくらいなのか?
そんな新生児の黄疸について、疑問を解消していきます。
新生児の黄疸はいつまで続くもの?
まず、黄疸そのものを発症する確率は、ほぼ100%に近いと思ってもらって構いません。
問題はそれが自然治癒で治るのか、治療が必要なのかというところですよね。
期間だけで判断するのは難しいのですが、実に80%以上の赤ちゃんが1週間~10日前後で自然治癒すると言われています。
1ヶ月以上続くようでなければとりあえずは問題ないでしょう。
黄疸には3つの種類があり、一つは、さきほど紹介した「新生児黄疸」です。
新生児黄疸の次に多いのが、「母乳性黄疸」。
これは完全母乳での育児で出る場合が多いのですが、良性の黄疸なので自然治癒します。
期間で言うと、だいたい1~2ヶ月程度。
最後に、治療が必要な「肝細胞障害黄疸」。
これは治療しない限り続くことが多いので、1ヶ月以上黄疸が治らない!ということであれば1ヶ月検診の際に主治医に相談してあげてくださいね。
新生児の黄疸 退院できる数値は?
気になるのは「退院できるのか?」というところですよね。
黄疸だけが理由でなくとも、場合によっては赤ちゃんだけ入院が伸びる場合もあります。
黄疸の場合は「ビリルビン」という血液中の成分が原因とされているので、その数値を計測して退院できるかどうかを判断します。
皮膚の上から計測するのが一般的で、15mg/dlを超えなければ自然治癒で問題ないだろうと判断されます。
しかし黄疸が出生後24時間以内にあらわれた場合には、要観察とされる場合もあります。
また22mg/dlを超えた場合には血液検査が推奨されています。
ただしこの数値というのは出生体重などによっても左右されるので、あくまで基準値として定められている数値と考えてくださいね。
一般的な黄疸の場合には14mg/dl前後から5mg/dl(新生児の通常血)まで低下して落ち着くので、15mg/dlを超えていなければ経過観察ということで退院できるケースがほとんどです。
新生児 黄疸の観察項目(観察方法)は?
入院中は先生や助産師さんが見てくれますが、退院してからは自分でチェックしておく必要もありますし、わが子のことは自分でしっかりと把握しておきたいのが親心。
ですが、自分で血液中の「ビリルビン」を計測するわけにはいきません。
赤ちゃんのどんなところを観察しておくと良いのか紹介しておくので、参考にしてみてください。
元気かどうか
母乳やミルクの飲み具合や手足をバタつかせたりするかどうかで、食欲や活気を観察します。
黄疸が悪化すると脱水症状を起こすこともあり、全身がぐったりしたり食欲が無くなったりすることがあります。
元気に授乳ができて、活発に動いているようであれば心配ありませんよ!
便の状態
新生児の体調管理で重要なのが便の様子ですよね。
指導を受けることが多いと思いますが、もし肝障害が原因での黄疸だった場合、便が白やクリーム色っぽくなることがあります。
緑や黄色っぽい便であれば問題ありませんが、もしそのような便が見られた場合にはすぐに産院に相談しておきましょう。
肌や白目の様子
黄疸の様子を分かりやすく判断するには、肌や白目・涙などの様子を観察するのが1番です。
母乳性の場合、ミルクを飲んだあとは落ち着いているのに、母乳のあとは黄疸が出やすいというケースもあるそうです。
ほかにも悪化していたら要注意。
黄疸は見た目での変化も重要な判断基準になります。
けいれん・硬直などの異変
黄疸が原因でないかもしれませんが、あまりにも異常な行動が見える場合にはすぐに主治医に相談してください。
眼球が下に寄ってしまったり、体をけいれんさせたり、思いっきりのけぞったりしている場合には危険信号です。
「これは間違いなくおかしい!」と思ったら、まずは相談しておきましょう。
さいごに
産まれたばかりの赤ちゃんは、さまざまなトラブルが起こりやすい上に自己主張が少なく、ママからすると心配で仕方ないですよね。
よからぬ雰囲気を感じたりすると不安ですし、「入院を延長してください」と言われると頭を殴られたような衝撃を受けるかもしれませんが、落ち着いて赤ちゃんのために最善になるようにしてあげれば大丈夫ですよ。