「たんこぶには砂糖水を塗っておけば早く治る」というのを聞いたことがあるものの、それって本当なのか、医学的根拠があるのかどうかが気になりますよね。
例えば、子供がたんこぶを作ってしまった。。でも医学的根拠がないものを試してみるのは不安なものです。
ここでは、たんこぶに砂糖水が効果があるのか、その医学的根拠について紹介していきます。
たんこぶが出来るメカニズムや、医学的な”たんこぶ”の処置方法もお伝えしていきます。
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たんこぶに砂糖水は効果あり?医学的根拠は?
とまず最初に結論から言ってしまうと、たんこぶに砂糖水というのは医学的根拠は全くありません。
あくまでも民間療法として有名なのですね。
たんこぶに砂糖水が効果があるとされる理由
砂糖に期待出来る効果としては、主に以下の3つが考えられます。
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- 抗炎症作用:炎症を抑えて痛みを抑える作用
- 身体を冷やす作用
- プラセボ効果(偽薬効果)
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一つずつ解説していきます。
抗炎症作用について
たんこぶに砂糖水を・・という理由に、この効果が一番クローズアップされます。
実際に、褥瘡(じょくそう)=(床ずれ)の治療に、砂糖を多く含むお薬が用いられています。
イソジン・シュガーと言って、重量の7割がグラニュー糖だそうです。
また、海外では外傷に直接砂糖を振りかける治療もあるといいます。
つまり、傷を治す効果は期待できるということですね。
ということは、”たんこぶ”にも効果があるのでは?と思うのですが、褥瘡はご存知のように表面上に現れている傷ですよね。
たんこぶはあくまで内出血です。(次の章でメカニズムを解説します)
果たして、皮膚を通り越してまで効果があるのかどうかという医学的な証明がなされていないのです。
身体を冷やす作用
こちらも、確かに砂糖にはその効果がありますが、それはあくまでも口から食べて摂取した場合。
肌の上から塗って、たんこぶの熱を取って腫れをとるというのは、やはり医学的証明がされていないのです。
プラセボ効果(偽薬効果)
プラセボ効果というのは、例えば腹痛に苦しんでいる時に、お医者さまに「この薬はとっても良く効くよ」と言って処方されたら、すごくに効く気がしませんか?
例えそれがただのビタミンサプリでも、実際に治ってしまうということが起こります。心理的な効果を得るんですね。
それがプラセボ効果で、
番外:細胞の緊張を緩める効果
砂糖には細胞の緊張を緩める効果があるので、たんこぶで固くなった細胞を緩めて血液循環を良くする…。なので、たんこぶに有効!
という説があるようですが、そもそも”たんこぶ”は細胞が緊張して腫れているのではありません。
内出血を起こして腫れているので、この説もやはり微妙ということに。
それでも効果があるという事例も多々あり
医学的根拠は証明されていないものの、「実際に早く治った!」「痛みが治まった!」という証言も多数あるのも事実です。
砂糖水は”青たん(あおあざ)”にも効果があるという説があるので、軽い青たんが出来た時に試してみるのも良いかもしれませんね。
砂糖水湿布の作り方
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- 砂糖
- 水
- ガーゼ
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[su_service title=”作り方” icon=”icon: arrow-circle-right” icon_color=”#c2740d”]
作り方というほどではありませんが、砂糖に水を混ぜた砂糖水をガーゼに乗せて、患部に貼り付けます。
テープなどで固定してもOK。
砂糖と水の分量は特に決まりはなく、患部の大きさに合わせてペースト状になる程度の固さで。
ガーゼが面倒な場合は、直接肌に塗っても大丈夫ですよ。[/su_service]
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”たんこぶ”はなぜできる?なぜ膨らむ?
たんこぶは、頭などを強くぶつけたことで、肌(皮膚)の下で出血(内出血)を起こします。
頭は他の部位に比べると、皮膚と骨(頭蓋骨)との間に筋肉や脂肪がほぼありませんよね。
皮下組織が薄い上に毛細血管が集まっているので、強い衝撃をうけると、血管が傷ついたり破れたりで、他の部位に比べると出血量も多くなります。
つまり、たんこぶの中身は血液やリンパ液なのですが、皮下組織が薄いことで、血液などが広がり難く、行き場を失くして浮き出てしまう形になるのです。
ぶつけた時に、もし皮膚が切れて出血していれば、コブにはなり難いというわけです。
また、足のスネなどをぶつけた場合は、皮膚と骨の間に筋肉や脂肪が多くありますので、じわ~っと広がった青タンになることが多いのはそういう理由なんですね。
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たんこぶの医学的処置・方法は?
たんこぶに砂糖水…医学的根拠はありませんので、初めて試してみるには少し勇気がいりますよね。
医学的な処置方法も紹介しておきますので、参考にしてみてください。
まず、たんこぶが出来た時にはまず確認です。
頭をぶつけている場合、脳に損傷がある可能性を考えなくてはいけません。
「たんこぶ出来たから大丈夫!」というのは、とても危険な考えです。
①確認すべきこと
まず以下のことは絶対に確認してください。
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- 意識がしっかりしているか
- めまい・吐き気・ふらつきがないか
- 鼻血・口から血が出ていないか[/su_list][/su_note]
上の症状がみられる場合は、脳に損傷がある可能性もあるので即病院へ。
また、一般的には”たんこぶ”の場合は出血していないケースが多いのですが、もし出血がみられる場合は、やはり適切な処置が必要なので病院へ行く方が良いということです。
さらに、ぶつけた部分が凹むことがあり、頭の骨が折れている・脳が損傷を受けているという可能性もあるので、病院で詳しい検査を受けてみた方が良いでしょう。
②冷やす
冷やすことで血管を収縮し、たんこぶが大きくなるのを防ぎます。
同時に、冷やすことで感覚を少し麻痺させて、痛みを軽減する効果も。
とは言え、あまりに長時間だと冷やしすぎる場合もあるので、15~20分冷やして一旦休憩。再度冷やす…というのを繰り返す方が良いです。
ちなみに、温めてしまうと血管を膨張させてしまい悪化する場合もあるので要注意です。
③安静に
たんこぶが出来て数時間は安静に。
当日はとくに、お風呂で長時間浸かるのもやめておいた方が良いでしょう。
2~3日は激しい運動も控え、できるだけ安静にして様子をみてくださいね。
たんこぶに砂糖水は効く?効かない?
たんこぶに砂糖水…、残念ながら医学的根拠はありませんでしたが、逆に全く医学的根拠がないという証明もありません。
例えそれがプラセボ効果(偽薬効果)だったとしても、本人にとって良い結果が得られるなら、それはそれで良いですよね。
先日ウチの娘もお風呂で転倒して後頭部を強打。ものすごく大きなたんこぶが出来て焦りましたが、砂糖水を作るよりも保冷剤を出す方が早いと思い、「冷やす」ことを選択しました。
痛みが引いたあと、砂糖水湿布のことが頭をよぎりましたが、後頭部だったこともあり、髪に砂糖水を塗ることに少し抵抗がありやめておきました。
おでこなど塗りやすいところなら、まずは冷やして落ち着いてから砂糖水…というのは良いかもしれませんね。
砂糖は安価でもありますし、食品ですから安全性もありますので、まだ試してみたことがない人は、自分で効果を確認してみるのが一番ですね。
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