キュウリは大好きだけど、昔から「きゅうりは栄養がない!」といわれて育ちませんでしたか?
自分もそうなのですが、同じくキュウリ好きの息子を見ていて疑問に感じてきました。
キュウリって本当に栄養がないのでしょうか?
ということで、ここではキュウリの栄養素とその効能についてまとめてみました。
意外にもたくさんの栄養素と効果があるんですよ♪
今日からキュウリのイメージを一新してくださいね。
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きゅうりに栄養がないって本当?!きゅうりの栄養素とは?
それでは早速、冒頭の疑問にお答えしていきましょう!
実はきゅうりに栄養素は…
なんと「ある」んですが、残念なことに“世界一栄養価の低い野菜”には認定されているのも事実です。
つまり、ほかの野菜と比べると「ない」ということになってしまうのですが、全くないというわけではないのです。
じゃあどんな栄養素があるのかということで、見ていきましょうか。
ビタミン
きゅうりは実は、一通りのビタミンを持っています。
ビタミンC、B1、B2、B6、A、Kなど、大事なところはしっかり抑えているんですね。
含有量はいずれも特別多くはないものの、栄養がないというには少々もったいないことは明らかです。
ミネラル
ビタミンに続いてミネラルも保有しています。
リンやカルシウムなども含んでいるのですが、きゅうりを語る上ではずせないのがカリウムです。
効果や効能については後ほど紹介していきますが、カリウムにはさまざまな作用があるので見逃せませんね。
ピラジン
青臭さや苦味のもとで、ピーマンなどにも含まれている栄養素です。
この青臭さが苦手で、きゅうり嫌いの人が多いのですね。
血液が固まるのを予防するような効果があり、血流をサラサラにするような効果もあります。
ククルビタシン
ウリ科の植物に含まれるククルビタシンは、独特の苦味のもととなる成分です。
とくにヘタに近い部分に多く含まれていて、栄養素と呼ぶにはちょっと疑問な食中毒の可能性があるものなんですね。
もしきゅうりを食べて、強い苦味や舌がしびれるようなことがあれば、食べるのをやめて様子見してください。
ホスホリパーゼ
これも聞きなじみがないと思いますが、脂肪を分解してくれる酵素の名前です。
すりおろして食べるとホスホリパーゼをたくさん摂取することができるので、ダイエットなどにもよく活用されます。
すりおろすのが大変な場合は、よく噛むようにすることで同じような効果を得ることができますよ。
アスコルビナーゼ
知っておいて欲しいのがこのアスコルビナーゼという酵素の存在です。
実はこの酵素は、ビタミンCを破壊するようなはたらきがあるといわれています。
(※最近になって真偽を唱える意見も出てきていますが、まだ覆されてはいません。)
アスコルビナーゼは、人参やカボチャ・リンゴ・バナナなど比較的身近な食品に含まれており、代表的なのが”もみじおろし”。
人参(アスコルビナーゼ)×大根(ビタミンC)で組み合わせが悪いといわれますが、少量の酢や柑橘系の果物などと合わせることによって、このビタミンCの破壊はなくせると言われています。
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きゅうりの効果・効能
栄養価が低いうえに、場合によってはマイナスに影響してしまう栄養素もあるきゅうりですが、もちろん良い効果・効能もあります。
水分補給
きゅうりは実に95%以上が水分でできているため、非常に水分補給に適しています。
お祭り屋台などできゅうりが出るのも、涼を兼ねた理想的な野菜だからだと納得できますね。
熱冷まし
水分が豊富なきゅうりは熱冷ましにも使えます。
元々インドが原産であり、なおかつ夏野菜ということで、そこには見えない理由が隠れていたんですね。
また、きゅうりは基本的に生のまま冷たい料理に使われると思いますが、そこもちゃんと合点がいくようになっているんですよ。
むくみの改善
カリウムは体内の余計な水分を排出してくれるはたらきがあるので、むくみの解消や予防に役立ちます。
キュウリでしっかりと水分を吸収しつつも、余計なものは除外してくれるので、程よい水分量が保ちやすくなるということなんですね。
ちなみに、イソクエルシトリンという成分も含まれていて、これもむくみの解消のお役立ち成分なんですよ♪
女性にはとくに嬉しい効果ですよね。
高血圧予防・腎臓病予防
同じく、カリウムが高血圧の予防や腎臓病の予防にも良い効果をもっています。
カリウムはナトリウムと兄弟のようなもので、バランスを上手に保ってくれる&余分なナトリウムを体外に排出してくれるんですね。
血圧の下降を手伝ったり、体内の毒素も排出しやすくしてくれるので、持病や疑いのある人は積極的に取り入れたい食材です。
二日酔いの予防・改善
さらにカリウムは利尿作用があるので、アルコールすらも体外に排出しやすくしてくれます。
プラス二日酔いは脱水症状によるところも大きいので、きゅうりで水分補給をしっかりする&塩分と相性が良いということで、お酒のおつまみや、翌日の朝にはぜひキュウリを有効活用してくださいね。
動脈硬化の予防・心疾患や脳血管疾患の予防
さきほど紹介したピラジンは、血液をサラサラにしてくれるようなはたらきがあるので、動脈硬化や心疾患・脳血管疾患などにおいて活躍してくれます。
あくまで予防としてのところが強いですが、きゅうりは栄養がない!と避ける理由にはなりませんよね。
髪や爪の健康維持
これを知っている方は、かなりのきゅうりマニアなのではないでしょうか?(笑)
きゅうりには髪や爪の健康維持や、ちょっとした薄毛予防・美容効果などがあるんですよ。
シリカというケイ素の一種のはたらきで、ピラジンの血液サラサラ効果もそのパワーを助けてくれているんですよ。
皮膚のハリを保ちながら頭皮のたるみなどを予防して、髪の健康維持が期待できるので、ぜひ覚えておいてくださいね。
”きゅうりは栄養を破壊する”ってどういうこと?
「キュウリには栄養が全くない!」「むしろ栄養を破壊する!」
どこまで嫌われものの野菜なのでしょう…(可哀想に)
”栄養を破壊する”とは、いったいどのような理由からなのかを解説しますね。
上でもちょこちょこ触れてきましたが、きゅうりが破壊するといわれているのは“ビタミンC”についてです。
破壊するというのも厳密に言うとちょっと違って、“酸化する”というのが正しい表現ですね。
元々ビタミンCには「酸化型」と「還元型」というものがあり、以前ではこの酸化型になることで、栄養がないものになると解釈されていたんですね。
しかし昨今の研究で、酸化型は体内において還元型へと変化するということがわかり、このきゅうりが栄養を破壊するというような説が覆されるかも?となってきているわけなんです。
もちろんきゅうりだけではなく、アスコルビナーゼをもつ人参やカボチャ・リンゴ・バナナなどさまざまな食品においても該当するのですが、どうしてもきゅうりの栄養価が低いだけに仇(かたき)のように話題に上がってしまうのでしょう。(やっぱり可哀想…)
実質、多少はビタミンCが減ってしまうのですが、さして気にするほどのことでもなく、紹介したように、酢をかけたり過熱・発酵・塩もみなどにおいてそれを防ぐこともできます。
もしキュウリの栄養破壊が気になるような場合には、塩もみ・酢きゅうり・お漬物などにして食べてみてくださいね。
キュウリの栄養素とその効能まとめ
いかがでしたか?
きゅうりは栄養がない!という定説が、完璧にとは言わないまでも、少し覆ったのではないでしょうか。
栄養素としては以下のようなもの。
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- ビタミン
- ミネラル
- ピラジン(青臭さ)
- ククルビタシン
- ホスホリパーゼ(脂肪を分解してくれる酵素)
- アスコルビナーゼ(ビタミンCを破壊する酵素)[/su_list][/su_note]
効能しては以下のようなもの。
[su_note note_color=”#fefeee” radius=”4″]
[su_list icon=”icon: arrow-circle-right” icon_color=”#d47ef9″]
- 水分補給
- 熱冷まし
- むくみの改善
- 高血圧・腎臓病予防
- 二日酔いの予防・改善
- 動脈硬化の予防・心疾患や脳血管疾患の予防
- 髪や爪の健康維持[/su_list][/su_note]
栄養を積極的に摂りたいという人にオススメできる食品ではないのですが、決して栄養が全くない・栄養を壊す!というわけではないのは覚えておいてくださいね。
とくに暑い夏場にはとてもお役立ち食材のひとつなので、栄養がないと敬遠せずに美味しくいただきましょう♪
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