どんなものでもそうですが、新しいものをはじめて使う時にはワクワクしますよね。
中でも靴には「午前中に新しい靴をおろすと良い」など、おまじないやジンクスなどが囁かれています。
ですが、新しい靴をおろす際のジンクスは他にもいくつかあるようで…。
というわけで、ここではそんなジンクスやおまじない、その理由や由来についても紹介していきます。
また、新しい靴を買ったら履く前にどんなことをしておくと良いのか、おろしたての臭いが気になる時にはどうした良いのかなど、新しい靴をおろすときのポイントについてもまとめてみました。
新しい靴をおろす時のおまじない・ジンクスまとめ
ではまずは、新しい靴をおろす時のおまじないやジンクスについて紹介します。
諸説ありますので必ずしもそうというわけではないですし、あくまでおまじない・ジンクスとして言われているものだということはご承知おきください。
午後よりも午前中がGOOD
これは聞いたことがある人も多いでしょうが、午後よりも午前中に靴をおろすのが良いとされています。
とくに夜に新しい靴をおろして出かけるのは良くないとされていますが、理由が気になりますよね。
いくつか説があるのですが、日本での言い伝えとして最も有名なのが「新しい靴を履いて夜家を出るのは死者のみであるから」という話です。
ほかにも伝えられている話がふたつあるのでそれぞれ紹介していきますね。
新しいものは神様にお供えしてからいただくもの
昔は新しいものはなんでもまず神様にお供えをして、そのあとにいただくという習慣や考え方がありました。
そのため、神棚の灯りを消した夜に持ち出すというのは、神様を冒涜(ぼうとく)する悪い行いであるとされてきたんですね。
夜に出歩くこと自体が危険(ないこと)である
昔は今のように、24時間あいているお店や街中の街頭なんてものはなく、夜に外出するというのは何か緊急事態だったり、うしろめたいことをする為にでしかありませんでした。
それこそ親戚友人が亡くなったり、夜逃げや犯罪をするのが夜という認識だったんですね。
よく聞く怪談や妖怪の話なども夜間のものが多いですから、危険な時間帯に新しい靴を履いて外出するというのが、いかに異常なことかが伺えます。
玄関から出てから履く
家の中から新しい靴を履かないというジンクスもあります。
この話は、お葬式の出棺の際にのみ靴を履いたまま玄関に降りることに由来し、それを連想させるので縁起が悪いということだそうです。
家から一歩出てから、靴を履き替えるなどすると良いかもしれませんね。
大安や先勝の日が良い
日本ではなんでも新しいことをはじめたりお祝いごとをするときには、お日柄を気にしますよね。
そのあたりの風習から、やはり大安や先勝の日だと尚良いという考え方はありますので、覚えておくと良いでしょう。
しかし同じ「大安」「先勝」の日でも、こだわろうとすれば意味が若干異なるので、完璧な状態を目指したい!という場合には、そのあたりも確認してから日取りを決めると良いでしょうね。
晴れの日が良い
やっぱり靴ですから、雨の日よりも晴れの日に履きはじめるのが良いでしょう。
これは雨の日の陰気を避ける意味と、おろしたての靴を汚さないという意味合いもあります。
気分的にも幸先が良いと感じるでしょうから、もしおろそうと思っていた日の天気がよくなければ、先延ばしにした方が良いかもしれませんね。
新しい靴をみんなで踏む
これは海外では多いのですが、日本でも風習としてもある地域があるそうです。
新しい靴を履いてきた知人がいれば、みんなでその靴を踏んでいくというものなので、まあ当然汚れますし、足も痛いです…。
ちなみに意味合いとしては「早く足になじむように」という気遣いからきているそうなので、踏まれたくない場合には、自分でちょっと踏んで汚してから出歩くという方法があるそうですよ(笑)。
新しい靴を買ったら履く前にやっておきたいこと
せっかくの綺麗な状態を出来るだけキープするために、ここでは新しい靴をおろす前にやっておきたいことをまとめてみました。
靴の種類によることもありますが、参考までに知っておいてくださいね。
保湿・クリーム
とくに革靴の場合には、この保湿やクリーム塗布が大事なポイントになってきます。
細かく分類すると、保湿のためのクリームと栄養を入れるためのクリームなど用途が違うのですが、今回はおおまかに分けて解説していきますね。
このクリーム・保湿というのは革靴では忘れてはならないケアで、履く前からきちんと用具を揃えてやり方を知っておく必要があります。
やり方といってもそんなに複雑ではなく、クリームを塗布するだけなので、もしお持ちでなければ一つ持っておくと良いですよ。
ワックスや防水スプレー
クリームや保湿ケアをしたあとには、ワックスや防水スプレーでしっかりとコーティングしてあげます。
とくに防水スプレーに関しては、革靴に限らずスニーカーやパンプスなど、どんな靴にもおすすめなのでぜひ実践してみてくださいね。
こちらもやり方は製品によって若干違うのですが、それぞれ革靴用だったりスニーカー用だったり…、こだわることができるのであればこだわっても良い部分だという意見が多いアイテムです。
ブラッシング
これも万物に共通するケアのひとつで、馬毛や豚毛など種類・グレードもさまざまです。
最初は馬毛のやわらかめのものを使うか、買った靴に合わせてお店で聞いて購入すると良いでしょう。
靴のケアはブラッシングにはじまりブラッシングに終わるので、持っておいて損はないですよ。
こだわり派は複数のブラッシングを持ち、一足ずつのケアで使い分けるくらいなので、いかに重要かが分かりますね。
ブラシング後は、半日くらい風通しの良い日陰で干しておいてくださいね。
折り目をつけておく
硬い靴でおすすめなのが、折り目を最初からつけておくことです。
どういうことかというと、折り目をつけておくことで左右不ぞろいの変な折りジワがつかなくなります。
やり方としては、靴を履いたまま、定規やペンを指の根元あたりに当てて指先に重心を持っていくだけです。
それによって自分の履きジワというのが出ますので、先につけておくと変なシワを回避できます。
かかとの釘打ち
これを知っている人はよほどのこだわり派か、スーツ関係のお仕事経験がある人くらいなのではないでしょうか。
良い革靴というのは、買ったばかりだとかかとの釘がちょっぴり出てきています。
それを奥に打ち込むのですが、簡単にやるならゴムハンマーなどで打ち込むでも良いですし、専門の道具を買ったり、靴屋さんや修理屋さんにやってもらうという手段もあります。
意外と履き心地が変わるので、ぜひ試してみてください。
新しい靴!臭いが気になる時の対処法
新しい靴の臭いが少し気になる…こう感じている人は意外と多いようです。
ここでは、そんな時の対処法をご紹介していきたいと思います。
新しい靴独特のあの臭いは、基本的には接着剤や着色の安定剤などによるものがほとんどなので、下手に香りをつけたり、足の臭いに向けた消臭剤などではあまり効き目がなく、逆効果になってしまう可能性もあります。
ではどうすれば臭いが消えるのかということですが、以下の3つの方法が有力です。
- 温める(ストーブやドライヤーなどで温めることで、薬品等が気化していきます。)
- 重曹(靴に1日程度置いておいて取り出し、風通しの良い場所でもう1日保管する。)
- 風通しの良い場所に置く(ほかの方法と併用もできますが、風通しが良いところに保管するように意識してください。)
一瞬で消す方法というのは残念ながらありませんが、これで少なからず軽減できます。
手間をかけたくない場合には、クリーニングに出したりするのも良いでしょう。
まとめ
新しい靴をおろす時のジンクスやおまじない。
まとめてみるとこんな感じでした。
- 午前中が良し
- 玄関を出てから履く
- 晴れの日に
- 新しい靴をみんなで踏む
さすがに「踏む」には抵抗があるという人も、せっかくのジンクスですから他のものを取り入れてみても良いのでは?
新しい靴をおろす前にしておきたいことも、意外と多かったのではないでしょうか。
手間もかかりますが、そのひと手間で長く綺麗に愛用できる可能性が上がりますし、何より手間をかける分、愛着がわいて大切に使うことができます。
新しい靴の門出を、素敵なスタートにしてあげてくださいね。