「暑さ寒さも彼岸まで」と言い、お彼岸である「春分の日」と「秋分の日」は国民の祝日になっていますね。
どちらも二十四節気のひとつですが、この他にも馴染みがあるものとして「夏至」や「冬至」があります。
でもなぜ「春分の日」と「秋分の日」が国民の祝日になっているのでしょうか。
ここでは、「春分の日」の意味について、その由来を紹介します。
また、2017年の春分の日はいつなのか?
春分の日に食べると良いとされる行事食はどんなものなのか?
などなど、春分の日の疑問アレコレをまとめてみました。
春分の日の決め方なんて・・・ちょっと驚きますよ(笑)。
春分の日の意味とは!その由来は?
最初にご紹介した通り、春分の日は「二十四節気」のひとつです。
二十四節気とは
中国の戦国時代に考案されたもので、太陽暦による季節のズレを修正し、春夏秋冬の季節を正しく示すため、一年を十二の「中気」と十二の「節気」に分け、それぞれに季節を表す名前がつけられました。
日本では、江戸時代の暦から使われるようになっています。
「春分の日」とは
太陽が春分点に達した日のことをいい、この日は、太陽は天の赤道上にあり、ほぼ真東から出てほぼ真西に沈みます。
ですから、よく「昼の長さと、夜の長さが同じ」といわれます。
しかし実際には、やや昼の方が長いんですけどね(笑)。
1948年(昭和23年)に公布・施行された国民の祝日に関する法律によって、「自然をたたえ、生物をいつくしむ日」として、国民の祝日に制定されました。
2017年の春分の日はいつ?
春分の日はお彼岸の中日にあたり、毎年3月20日から3月21日ごろになりますが、固定された決まった日付ではありません。
では、春分の日はどのようにして決められるのでしょうか。
例年、国立天文台が作成する「暦象年表(れきしょうねんぴょう)」に基づいて、閣議(内閣の会議)によって決められているのです。
ご存知でした?
まさか毎年の春分の日が閣議で決まっていたなんて・・・。
いやいや、じゃぁもう固定の日を定めれば良いんじゃないの?
と、思ってしまうのは私だけでしょうか・・・(-_-;)
毎年2月1日付で、翌年の該当する日付が発表されるんですって。
ちなみに、今年2017年の春分の日は「3月20日」です。
春分の日にはこの食べ物!
春分の日には「ぼた餅」を食べます。
ぼた餅と似た食べ物で、「おはぎ」だと思われる方も多いと思いますが、春分の日にいただくのは「ぼた餅」です。
実際は、ぼた餅もおはぎも同じ食べ物ですが、「ぼた餅」=「牡丹餅」、「おはぎ」=「お萩」。
春には牡丹。秋には萩。
それぞれ季節の植物が名前に当てられているのですね。
風流と言うべきか、ややこしいと言うべきか。
実は、夏の呼び方・冬の呼び方まであるんですよ。
詳しくはこちらでどうぞ↓。
春分の日に牡丹(ぼた)餅を食べる理由
ぼた餅には、「小豆」が使われていますよね。
この小豆、日本では縄文時代の古墳から発見されるほど、古くから私たち祖先の生活に欠かせない食品でした。
古来、「朱色(赤色)」には邪気を払う力があるされていました。
その朱色である小豆を、祝いの席や儀式のときなどに、赤飯にしたり、砂糖をまぜてあんこにして捧げられてきました。
その習慣から、お餅には「五穀豊穣(ごこくほうじょう)」を、小豆には「魔よけ」の思いを込めて、「ぼた餅」をご先祖様への感謝と、家族皆の健康を願ってお供えをし、お米(お餅)と小豆(あん)をあわせて頂くようになったと言われれています。
さいごに
春分の日って、そんなに注目すべき行事だという認識がなかった私。
「お彼岸」だと言われ、何気なくお墓参りに行き、何気なく食べていた「ぼた餅」。
何度も言うようですが、まさか閣議で日程が決まっていたとは・・・。
もう少しクローズアップされても良い日なのでは?と思ってしまいますね。
ですがもうこれで、あなたも私と同じように「春分の日」について知ってしまったわけですから、今年からは、ご先祖様を敬い、自然をたたえ、生物をいつくしむ日として、すべてに感謝しながら「牡丹餅」をいただきましょう。
1年に節目節目の行事ごとに、忙しい日々から少し立ち止まって、昔からの風習に身も心も委ねてみるというのも悪くないのではないでしょうか。
ふとそんな気持りになりました(o^―^o)