年中大好きな「お蕎麦」ですが、体調が悪い時、夏バテした時など、ツルり&サラりと食べられる「そば」はとても重宝しますよね。
でもそんな時には決まってこんな疑問がわきます。
そばって消化にいいの?
体調が悪い時は胃腸も弱っているので、「消化の良いものを食べて・・」と良く聞きますよね。
果たして「蕎麦」はどうなのでしょうか?
「うどん」の方が良かったりするのでしょうか?
今回は、私の長年の疑問であった【「蕎麦」vs「うどん」消化にいいのはどっち?】を徹底的に調べてみました。
また、大好きなお蕎麦ですから、気になるカロリーや栄養素についても併せてまとめておきました♪
あなたの疑問も解決するかもしれませんよ♪
Sponsored Links
そばは消化に良いの?悪いの?
食品全体から見て、そばは消化に良い食べ物!
ホッ・・・良かった♪
そば粉のでんぷんは、他の穀物よりもジアスターゼによる消化の吸収が早く、水でも十分と言われるほど糊化(α化)温度が低いのです。
ジアスターゼとは、すい臓から分泌される膵液(すいえき)や唾液といった消化液に含まれる消化酵素で、大根や山芋にも多く含まれています。
昔から「おろしそば」や「とろろそば」が食べられてきたのは、大根や山芋の消化を助ける働きに先人が気づいていたからかもしれませんね。
そして、糊化温度が低いことから、冷たい状態でいただいても消化に問題はないため、「ざるそば」といった食べ方もされてきたのでしょう。
昔の人がそれに気づいていたのだとしたら・・・その知恵ってスゴイと思いませんか?
Sponsored Links
「そば」vs「うどん」!どちらが消化にいい?
よく比べられる「そば」と「うどん」。
私的には、疲れがたまっているような時は「おそば」が食べたくなりますし、風邪で寝込んだ時には「うどん」が食べたくなります。
どちらも胃に優しそうなイメージでありますが、果たしてどちらの方が消化に良いのでしょうか。
どちらも炭水化物を多く含む食品で、炭水化物は体内で糖質に分解されやすく、最も消化に良い栄養素とされています。
「そば」と「うどん」では、蕎麦は炭水化物以外の栄養素も多く含むため、うどんの方が炭水化物の量が多く、必然的にうどんの方が消化は早いと言えます。
うどん
うどんは小麦粉と塩のみで作られていて、その成分のほとんどが炭水化物です。
胃に留まっている時間が短いことから、お腹がすきやすく消化がいいという印象も強いでしょう。
そんな消化に良いうどんも、食べ方によっては消化に良いとは言えなくなることもあるのですよ。
うどんは小麦粉と水と塩からできているため、製造過程で「グルテン」というたんぱく質ができます。
「グルテン」は、うどんの歯ごたえや弾力性、もちもち感といったうどん特有の食感を与えます。
ツルっとしたのど越しは人々に好まれますが、それゆえにかむ回数も減ってしまう傾向にありますよね。
炭水化物の分解は、先ほど述べた「ジアスターゼ」と混ざることが重要なので、口の中でよく噛み、ジアスターゼとよく混ざり合わせることで消化が良くなるため、よく噛むことが消化の良さには大切な条件となります。
ということは、「喉越しを味わって・・・」と、ツルツルっと飲み込んでしまうと、消化はよろしくないことになります。
さらに、キュッと引き締まった冷やしうどんはとても美味しいのですが、うどんの炭水化物は冷えた状態での消化吸収が温かい時に比べあまりよくなく、消化の面から考えると温かく柔らかく煮たうどんの方が、より消化にはよいと言えるでしょう。
そば
そばには様々な栄養素が含まれています。
中でも食物繊維を含み、食物繊維が水分を吸収し膨らむため、胃から腸への移動が、うどんに比べて少し時間がかかるのです。
うどんに比べると腹持ちが良いので、消化が悪い印象になるかもしれません。
ただ、そばの炭水化物は消化酵素に溶けやすく消化されやすいので、あくまでもうどんと比べてということです。
そばも小麦が混ざっているものもありますが、それでもうどんに比べてグルテンも少なく、切れやすいので細かくなりがちで、細かくなることで酵素と絡みやすいのが特徴です。
そして、冷やした食べ方でも消化に影響が出にくいので、うどんとそばでは食べ方や一緒に食べるものによって、消化の良さに違いが出るといえます。
Sponsored Links
そばのカロリー&栄養素
そばのカロリーは、1食分(260g)で296kcalと言われています。
白米やうどんの原料である小麦が、栄養たっぷりな胚芽の部分を取り除き、胚乳部分のみを食べるのに対して、そばは胚芽や種皮も含めて製粉されるので、たくさんの栄養素を含んでいます。
疲労回復を助けるビタミンB1、肌荒れや口内炎を改善するビタミンB2。
そして血や肉を作るタンパク質は穀物の中で一番多く、アミノ酸のバランスがとても良い状態で含まれています。
メインで含まれる炭水化物は、生命活動のエネルギー源として働き、食物繊維はデトックス効果、ミネラルは様々な機能の正常化や異常の予防に働きます。
そして大きな特徴としては、ポリフェノールの1種である「ルチン」が含まれていることです。
「ルチン」には抗酸化作用があるので老化防止に、さらには毛細血管を強くし、血圧を下げる効果があります。
さいごに
このように、たくさんの栄養素を含みたくさんの作用をもつ蕎麦。
消化も良く、便秘も解消でき、体にとってとても優れたものであることをお分かりいただけたでしょうか。
今回は「うどん」と消化の良さについて比べてみましたが、病気などでエネルギーが必要な時は、温かく柔らかくなるまで茹でたうどんが体には優しいでしょうし、夏バテなど栄養補給も必要な時には、大根おろしや山芋を添えた「そば」が適しているということがわかりました。
どちらも食品の中では消化の良い食べ物です。
体をいたわりたい時にはぜひ、活用したいものですね。