足の裏にできものが…。痛いとすぐに気づきますが、痛くないと、ふと見た時に「何コレ?」と不安に。
その出来もの、放っておいても大丈夫なのでしょうか?
ウチの娘も痛みがなかったので放っておいた結果…結構大変なことになりました(後述)。
ここでは、足の裏のできものについて、考えられる原因をまとめてみました。
- 痛くないときに考えられる原因
- 痛いときに考えられる原因
- 子供に多い症状
よくある「魚の目」「タコ」「イボ」の違いについてもお伝えしています。
足の裏にできものが!痛くない場合に考えられる原因は?
まずは、痛くない場合についてまとめてみます。
「足の裏の出来ものが気になるけど、別に痛くないなぁ」という場合には、こちらをご覧ください。
粉瘤(ふんりゅう)
よく、魚の目やタコなどと勘違いされやすいですが、痛くもかゆくも無いという場合には粉瘤の可能性が出てきます。
表皮嚢腫(ひょうひのうしゅ)やアテロームなどとも呼ばれており、良性の皮膚でできた袋のようなものです。
中身は皮脂や垢(あか)などの塊で、自然治癒することはありません。
悪化すると炎症や膿がでて痛みも生じますが、基本的には15分~30分程度の手術で簡単に治療することができます。
最悪の場合、癌になってしまったというケースもあるため、小さいうちにサッと取ってしまいたいものです。
脂肪腫
粉瘤によく似たものに、脂肪腫というものがあります。
名前の通り、脂肪の塊が出来ものになっていて、放置しておいても特に影響はないものの、まれに悪化することもあると言われています。
あまりに目立つような場合や、巨大なものは除去手術が行われることもありますが、一度とってしまえば再発することもないので安心ですね。
尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)
いわゆる「イボ」と言われるものです。
出来ものの表面にブツブツがある場合は、この尋常性疣贅(イボ)である可能性があります。
もし自分で処置しようとして削ってしまったりすると逆に悪化し、肥大化したり増えたりしてしまう恐れのある厄介な出来ものです。
治療としては、液体窒素で幹部の菌を殺していく…というものが多いです。
長ければ数年単位(短ければ数回)で治療する必要があるので、治療を途中でやめてしまったりする人も多いようですが、悪化や転移の可能性を考えると放置しておくのは望ましくありませんね。
※ウチの娘の足の裏にもこのイボができ、最近やっと治療が終わりました。その過程を以下で紹介しています。
単純性紫班病(たんじゅんせいしはんびょう)
主に女性にできやすく、ビタミン不足が主な原因となるのがこの単純性紫班病です。
出来物というよりは、赤い斑点(はんてん)が広がります。
毛細血管が傷つくことによって発生するのですが、最悪の場合、色素沈着を引き起こす可能性があります。
しばらくすると自然に消えることが多いですが、刺激を与えるのはNGなので、できるだけ安静にしておくことが大切です。
類似したものでアレルギー性紫班病というのがありますが、これの場合には放置は厳禁です。(細菌感染が認められることが多く、薬物治療がなされます。)
放置しておくと、腹痛や関節炎などの症状を引き起こす可能性があるということです。
素人判断では難しいので、皮膚科でしっかりと診断してもらってください。
小水泡型(水虫)
痛みはないけどかゆみはある場合には、小水泡型の可能性が考えられます。
水虫の一種で、小さな水ぶくれのようなものプツプツとたくさんできます。
水虫のお薬(塗り薬やスプレーなど)で菌を殺したりかゆみをおさえたりできますが、水泡が割れているなど、外傷がある場合には注意が必要です。
重症化するまえに、皮膚科に行くなどして治してしまうのがおすすめです。
魚の目・タコ・イボの違い簡単まとめ
上で紹介した中に「魚の目・タコ・イボ」が出てきましたが、この違いご存知でしょうか?
簡単にまとめておくので、ご参考までに…
魚の目
硬くなった皮膚の中央に芯があり、痛みがある。
タコ
皮膚が硬くなっているが、痛みはない。
繰り返し与えられる刺激などで出来ることが多い。
イボ
ウイルス性のものもあり、人にうつる(うつす)可能性もある。
痛みは出ることが多いが、出ない場合も。
足の裏にできものが!痛い場合に考えられる原因は?
ここでは、痛みがある場合、もしくは最初は痛くなかったけど、だんだん痛くなってきた…という場合に考えられるものについて見ていきましょう。
足底嚢腫(そくていのうしゅ)
ヒト乳頭腫ウイルスというものが皮膚から入り込んで発症する病気で、初期のうちは痛みませんが、悪化するにつれ痛みが伴うのが特徴です。
出来ものが魚の目やタコのように固くなり、膿み、歩くことすら難しくなってしまいます。
液体窒素による治療や、簡易的な外科手術により取り除かれることが多いです。
手足口病
手足口病は主に手・足・口の中などに出来ものができますが、虫さされやアレルギー症状かと思うような、赤い斑点が点々とできていきます。
とくに足の裏にできた場合には徐々に痛みが増していき、歩くだけでも痛みます。
特効薬がないので対症療法が基本で、あまりに症状がひどい場合には冷やすことで緩和できます。
そこまでひどくはないですが軽度の感染症でもあるので、発症した場合には身近な人への感染に注意です。
魚の目
正しくは「鶏眼(けいがん)」と言われる魚の目のような、芯のある固い出来ものができることで知られていますね。
足に合わない靴を履いていたり、冷え性・糖尿病などさまざまなことが原因になりますが、芯の部分が痛むという特徴があります。
サリチル酸を含んだ外用薬や、炭酸ガスのレーザーなどで治療するのが一般的です。
痛みはあるものの比較的軽度の症状なので、下手に削ったりせずに、まずは市販の外用薬を試してみても良いかと思います。
足の裏にできものが!子供に多いのは?
最後に、子供に多いものにはどんな症状があるのかを見ていきましょう。
さきほど紹介したものも含め、いくつか挙げていきますね。
手足口病
さきほども紹介した手足口病は、子供の感染症のひとつとしてご存知の親御さんも多いのではないでしょうか。
治りかけであればほとんど感染することはありませんが、まさに発症中の場合は、いとも簡単に子供同士で感染してしまいます。
大人との場合は、よほど同じ食器の共有などがなければ可能性は低いですが、必ず感染しないわけではないので注意が必要です。
尋常性疣贅(イボ)
これも同じく子供に多い症状ですが、よく魚の目なんかと間違えて放置してしまう場合が多いそうです。
ウイルス性のイボなので、場合によっては感染するということもあり得ます。
ちなみにウチの娘(8歳)の足の裏に出来たウィルス性のイボの話です。
「全然痛くない…」と言っていたので放置したところ、こんなに大きくなり、しかも3つに増えました。液体窒素治療をしました。
1回目は回りの皮がむけます。これが数回の治療で、白く浮き上がり…おそらく5度目の治療くらいで、ポロっと取れて(剥がれて)きました。
ですが、取れたら終わりというわけではなく、取れた跡にもまだウィルスがいるということで、しばらく治療は続きました。
そうこうしているうちに、今度は反対側の足の裏にも2~3か所の小さなイボが発生。
いったいいつ終わることやら…と途方に暮れていましたが、その後1か月程度でウィルスを撃退し、無事完治いたしました。
ミルメシア
尋常性疣贅と同じように、ヒトパピローマウイルスを原因としますが、見た目が非常に魚の目に似ています。(ミルメシアの場合は1型のヒトパピローマウイルスです。)
ほとんどが子供の発症で、手のひらや足の裏などによく出来ます。
治療法は、軟膏を処方してもらうか液体窒素で焼くかの二択なのですが、前者は長期間かかるデメリットと、痛みが無いというメリットがあります。後者はその逆ですね。
とくに抵抗力が弱まっているときや、皮膚がやわらかいプールや入浴後などに多く感染するといわれています。
水虫
大人だけではなく、子供も水虫になることがあります。
中にはかゆみを伴わないものもあるので、足の裏に水泡のような出来ものができて、実は水虫だったということもあります。
とくに水遊びが流行すると水虫になることが多くありますが、夏場の室内遊びで感染するということも珍しくありません。
公共の施設などで遊ばせる場合には、夏でも靴下を履かせておくようにしましょう。
足の裏の出来もの!要点まとめ
足の裏の出来ものひとつとっても、たくさんの可能性があることがお分かりいただけたかと思います。
痛くない場合:粉瘤・脂肪腫・尋常性疣贅(イボ)・単純性紫班病・小水泡型(水虫)など
痛い場合:足底嚢腫・手足口病・魚の目など
子供に多いもの:手足口病・尋常性疣贅(イボ)・ミルメシア・水虫など
もし痛みがあっても無くても、足の裏というのは最も刺激を受け続けやすい部位のひとつである以上、放っておくのは得策ではありません。
とくに自分で削って処理すると、削ったところから”ばい菌”が入ってしまい、悪化するということもあります。
ウチの娘の例もありますので、痛くなくてもまずは皮膚科で診断していただいて、出来るだけ早くスッキリと治してくださいね。
長引くととても厄介ですので…(経験談)。