今年も終わりに近づいてきました。
そしてまた新しい年がやってきます。
お正月を迎えるにあたり飾る鏡餅。
お正月だから飾ってはみたけれど、ほんとはいったいいつから飾るものなの・・・?
いつまで飾っておけばいいの・・・?
そんな、なぜ?どうして?を感じている方も、実は多いのではないでしょうか。
ここでは、鏡餅をいつからいつまで飾るのかについて、
また、関東と関西の違いや、飾り終わった後の処分方法まで、しっかりと説明していきますね。
鏡餅はいつから飾るのが正しいの?なぜその日?
鏡餅は、松の内と呼ばれる、お正月飾りを飾り始める12/13日~28日の間に飾るのが一般的だと言われていますが、地域や風習によって、実はコレという決まりがないのです。
ですがそんな中でも、もっともふさわしいと言われているのは28日。
さて、ではなぜ28日なのでしょう。
『8』という数字は、昔から末広がりと呼ばれて大変縁起のいいものとして好まれてきました。
この縁起のいい『8』が入った28日を選んで飾る方が多いのだそうです。
確かに、18日だと少し早い気がしますし、現代ならクリスマスもまだですから、なんだか順番がおかしい気がしてしまいますね。
ですが特に決まりはありませんので、絶対に28日じゃなきゃ・・というわけではありません。
また、29日は苦しむを連想させる9が入っていることから避けられています。
31日も宗教によっては忌避(きひ)と呼ばれ、飾るのには縁起が悪いとも言われています。
では30日は?というと、
旧暦では31日はなく、30日が最終日とされていました。
30日に飾ると翌日はお正月ということで、「一夜飾り」と言われ敬遠されていたのです。
ということで、28日が一番縁起が良いとされているのですね。
もし28日が仏滅の場合でも大丈夫!
そもそも大安や仏滅というのは中国の占いに基づいているため、神道行事であるお正月とは無縁とされているからです。
せっかく飾る鏡餅、私たちもぜひ縁起のいい日(28日)に飾ってあやかりたいものですね。
鏡餅をしまう(下げる)日はいつ?関東と関西で違うのはなぜ?
神さまにお供えをした鏡餅、しまう(下げる)のは一般的に1月11日と言われています。
この日は、『111』とゾロ目になることから縁起がよいとされているからです。
縁起に始まり縁起に終わる・・・知ったからにはぜひ取り入れたい風習ですね。
しかーし!ここで新たな問題点がひとつ。
この鏡餅をしまう日付も、地域によって違います。
鏡開きといわれる鏡餅をしまう日は、関西では小正月の15日だと言われています。
いったいそれはなぜなのでしょう?
正月飾りを取り払う時期は、昔は1月20日に鏡開きが行われていたそうです。
諸説あるようですが、徳川家光が4月20日に亡くなったために、同じ20日に鏡開きをおこなうのは良くないと考えられ、鏡開きは11日に、松の内は7日に変更されたそうです。
しかし鏡開きの日が変更されたのは、徳川幕府があった関東が中心だったために、関西では正確にこのことが伝わらず、現在でも小正月である15日に鏡開きも一緒におこなわれているということです。
報連相がうまくいかなかった・・・ということなのでしょうか。
今のように、電話やメールもありませんからね。
鏡餅を下げた後のお餅以外の処分方法は?
松の内も終わり、さぁ鏡開き。
ここでまたまた疑問が発生です。
お餅以外のお正月飾りはいったいどう処分するのでしょうか?
鏡餅のほかにも、しめ縄や門松を飾るご家庭もあることかと思います。
鏡餅のお飾りでいえば、橙(だいだい)・裏白(うらじろ)・昆布などですね。
縁起物をゴミ箱にポイッと捨てるには抵抗がある・・・そんな方が多いのではないでしょうか。
これらの処分の方法にもいくつかの方法があります。
どんど焼き
お正月飾りにつかったものを集めて、一斉に火にくべる行事。
地域の行事としておこなう場合や、神社にて神事としておこなう場合もある。
お清めをしてからゴミに捨てる
新聞紙や半紙などの上に飾り終えた正月飾りを置き、塩でお清めをする。
丁寧に包み、ほかのゴミとは違う袋に入れてゴミに出す。
この時、年神さまへの感謝の気持ちと今年の繁栄を祈願しましょう。
神聖なものをそのままゴミとして捨てるには抵抗があるものですが、これだけでもずいぶんと気分がいいものです。
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さいごに
日本に古くから伝わる、お正月の伝統飾りである鏡餅。
鏡餅は知っていても、最近では飾る理由や意味、鏡餅にまつわるあれこれをご存知ない方も多いのではないでしょうか。
お正月は、年神さまやご先祖さまが我が家にやってくると言われるとても大切な日です。
そんなお正月に飾る鏡餅には、とても大きな意味や祈りがこめられています。
家族のこれから始まる新しい1年の無事や繁栄の祈りを込めて飾る鏡餅。
正しい意味や、鏡餅にまつわるあれこれをきちんと理解して飾りたいものですね。