『秋の七草』?
秋にも七草があるんだぁ~~~?!
というくらい、一般的にもあまり馴染みがないですよね。
春の七草は「七草粥」を食べて、無病息災を願う事で知られていますが、
『秋の七草』とは見る事を楽しむ事柄なのです。
そんな秋の七草、”知っておくとちょっと自慢できる豆知識”を紹介しますので、
是非、あなたの雑学帳に加えておいてください。
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秋の七草とは!
山上憶良(やまのうえのおくら)という歌人が、万葉集の歌で選定した草花が今に至っています。
そんな七草はいつ・どこで見られるのでしょうか。
薄(ススキ)とも呼ばれ8月~10月にあちこちで良く見かけますね。
中国や東アジアなど広い地域で自生し、家畜の飼料としても利用されます。
秋の草花の代表ともいえ、花言葉は『活力』『生命力』『精力』など。
青紫や白・ピンクの花をつけ、6月中旬~9月頃に咲きます。
万葉集の中では朝顔と書かれていて、花言葉は『誠実』『気品』『従順』など。
どうですか?
桔梗の花、なんだか星形に見えませんか(o^―^o)?
多年草で6月~11月頃まで咲きます。
その花の見た目が「なでたくなるほど可愛らしい」事から命名されています。
日本女性を指す大和撫子(やまとなでしこ)の由来の花で、花言葉は『純愛』『貞節』など。
7月~9月に北海道から九州まで日本各地で見られます。
赤と紫の花が咲き、根を干したものは生薬(葛根)になります。
独特のトロミが出るので、日本料理やお菓子にも利用されます。
花言葉は『芯の強さ』『治癒』『根気』など。
8月~10月頃に、中国・本州の関東地方から九州で白く小さな花を咲かせます。
九州が原産地と言われ、乾燥すると塩漬けの桜の葉のような香りが特徴です。
花言葉は『ためらい』『あの日を思い出す』など。
all photo by : https://ja.wikipedia.org/
秋の七草と言っても、かなり早くから咲いている草花が多いですね。
夏の~と呼ばれてもおかしくないのですが、
由来とされている山上憶良が詠んだ歌の中に
『秋の野に 咲きたる花を 指折りかき数ふれば 七種の花(万葉・巻八1537)』
とあるので、秋の七草となったそうです。
秋に揺れる草花の情緒深さが、歌を詠むのにぴったりだったのかもしれませんね。
秋の七草の覚え方★語呂合わせ
秋の七草がテストに出る!ってことはあまりないかと思いますが、
いつでも答えられるように、語呂合わせで覚えたいものですよね。
ということで、ここでは「秋の七草」の覚えやすさ・親しみやすさを含めた覚え方を紹介していきます。
小唄のように韻を踏んで覚える方法もあります。
はぎ・ききょう~ くず・おみなえし ふじばかま~♪
おばな・なでしこ あきのななくさ~♪
人それぞれ歌いやすい言葉の並びがあると思いますが、わたしはこちらがお勧めです。
ぜひ歌人になった気持ちで歌ってみてください。
語呂合わせも、自分の好きな言葉を組み合わせて作っても良いのです。
誰も知らないような大作が出来るかもしれませんね(*^^)v
秋の七草粥ってあるの?食べれるの?
冒頭でもお話ししたように、秋の七草は基本的には観賞用なので食べません。
ただ、おかゆとしては食べませんが、昔から『薬草として保存・利用』されていたのでそちらを紹介します。
萩 | 根が夜関門と呼ばれ、『咳・痰・胃痛・下痢』などに効く |
薄 | 根茎が利尿作用を持つ |
葛 | 根が風邪薬になり、肩こりや神経痛にも効果あり |
撫子 | むくみや高血圧の時に煎じて飲む |
桔梗 | 『咳・痰・のどの痛み』に効果があるが、毒性があり、たくさん飲むと胃腸のただれ・下痢・嘔吐を起こすのでむやみに食べない方が良い |
藤袴 | お風呂に入れてかゆみをとったり、糖尿病に効果あり |
女郎花 | 消炎・排膿作用がある |
まさに昔の人の『自然の力を生活の中に取り入れる豊かな知識』ですね。
桔梗のように知識が無ければ危険な草花もあるので、
春の七草のように「お粥にしてみる」というのはやめておいてくださいね。
最後に
秋の七草は、山や野を歩いていると見かける草花が多いので、探してみるのも一つの楽しみ方です。
ただ、『桔梗』や『藤袴』は絶滅危惧種として指定されています。
七草だけでなく、他の植物にも絶滅危惧種が多くあります。
春のように食べる楽しみ方も素敵ですが、数少ない種を採取するのではなく、自然のままの姿を眺めて楽しむ方法がもっともっと広がって行けばいいなと願います。