桜の名所といえば桜並木を想像しますが、奈良県にある「又兵衛桜」は、樹齢推定300年、樹高13m、幹周は3mを超える、たった1本のしだれ桜です。
ですが、このたった1本がスゴイんです!!
2000年のNHK大河ドラマ『葵 徳川三代』のオープニング映像で使用されて以来、たくさんの観光客が足を運ぶようになりました。
ここでは、その又兵衛桜の見ごろ時期や由来、現地へのアクセス、駐車場情報などを奈良県民のワタクシがご紹介しましょう♪
又兵衛桜(奈良)の見頃はいつごろ?
又兵衛桜は、4月上旬から中旬頃が見頃になります。
普段は静かな本郷が、桜の見頃の時期になるとおよそ8万もの人で賑わいます。
私もこの時期にはいつも鑑賞に行きますが、ほんとのほんとの田舎の村なんです。
なのに、ここだけが大混雑。
休日なら尚更です。
たった1本のしだれ桜ですよ。
なのに、これだけの人を惹き付ける魅力!
美しい中にも、たくましさと迫力を感じることができる1本の桜。
本当に素晴らしくてオススメです♪
又兵衛桜の由来!黒田官兵衛・後藤又兵衛との関係は?
大坂の陣で活躍した戦国武将、後藤又兵衛が、豊臣家滅亡の後、この地に来て再興を願いながら僧侶として一生を終えました。
その屋敷跡地に生えているため「又兵衛桜」と呼ばれるようになりました。
歴史好きの方であれば、後藤又兵衛という名前は、大坂の陣以前でもご存知のはず。
2014年NHK大河ドラマの『軍師官兵衛』にも、後藤又兵衛は登場しています。
最初は、黒田家の家臣でしたが、黒田官兵衛が荒木村重(むらしげ)に幽閉(ゆうへい)された際、又兵衛の伯父は黒田家に反旗を翻(ひるがえ)し、又兵衛も伯父と行動を共にしたため、黒田家から一族追放となりました。
その後、豊臣秀吉による九州平定(1586年)では、再び、黒田家の家臣として活躍をしています。
しかし、官兵衛死後、他国の武将と頻繁に書状のやり取りをしていたため、一家揃って黒田家を出て行方をくらまし、以降、帰参(きさん)することはありませんでした。
又兵衛桜へのアクセスと駐車場情報
又兵衛桜の場所は、奈良県宇陀市大宇陀本郷。
アクセス
(公共交通機関の場合)
近鉄大阪線榛原駅下車。
奈良交通バス「大宇陀」行きに乗り(およそ17分)、終点の大宇陀高校下車。
20分ほど歩きます。
バスの便は、1時間に2~3本ですが、時間帯によってはゼロの場合もあります。
予め調べてお出掛けください!
(車の場合)
- 大阪・名古屋方面から
名阪国道(針IC)から国道369号線→市道→国道370号線を経由して、国道166号線大宇陀向かいます。
166号線に入れば、各所に又兵衛桜への案内板があります。
針ICからおよそ40分ほどで到着します。
- 三重(津)方面から
国道165号線→国道375号線を経由して、国道166号線大宇陀向かいます。
166号線に入れば、各所に、又兵衛桜への案内板があります。
桜が見頃の時期には、訪れる人も多く、土日は一部で交通規制が敷かれる場合もあります。
休日の場合は、渋滞覚悟で出掛けられる方がいいでしょう。
時間に余裕を持っておいてくださいね。
駐車場
周辺におよそ500台収納可能な民間の駐車場があります。
料金は、普通車で500円からとなっています。
その他
又兵衛桜の見学は無料ですが、任意で、維持管理協力金(寄付金)100円。
又兵衛桜の存続のために、ご協力いただけると、奈良県民として嬉しいです(..◜ᴗ◝..)
また、近辺にほんの少しですが屋台が出ていることもあります。(特に土日)
さいごに
又兵衛桜の手前には菜の花が、後方には桃の木が植えられています。
この又兵衛桜が咲く頃、菜の花、桜、桃の花が咲き重なり、いつもの花見とは違う趣で、桜を楽しむことができますよ♪
今年の花見は、歴史と風景を感じながら、1本の桜の木を眺めてみませんか。
いろんな思いが巡ってくるはずです。