耳掃除はしない方がいい!
耳掃除に関して、最近こう言われているのをよく聞きます。
でももし全くしなければ、耳垢がすごいことになっちゃうんじゃ・・・と思ってしまいますよね。
ここでは、耳掃除は本当にしない方が良いのか、その理由や、耳掃除をしないと耳垢はどうなってしまうのかを調査してまとめてみました。
海外では耳掃除をしない国も多いということで、海外での耳掃除事情も紹介します。
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耳掃除はしない方が良いというのは本当?その理由は?
まずは1番気になるところ!耳掃除はしない方が良いというのは本当なのかどうなのか。
なぜそう言われるのかという理由を紹介していきます。
耳垢が押し込まれる
これはよく聞くこともあるかと思いますが、耳掃除は上手にやらないと逆に耳垢を押し込んでしまうことがあります。
そうすると耳垢栓塞(じこうせんそく)などといったリスクが高まり、好ましくありません。
※耳垢栓塞については後ほど詳しく解説しておきます。
とくに耳垢が粉っぽい人は注意が必要で、あまり頑張って奥まで掃除しすぎない方が良いのです。
とくに耳掃除に綿棒を愛用していたり、耳の穴が小さかったり、指でかきだそうとする癖があるひとは要注意です。
耳垢が増える
耳掃除のやり過ぎは、耳垢を押し込んでしまうだけでなく、耳垢を増やしてしまう原因にもなり得ます。
そもそも耳垢というのは、耳の中の皮膚などが落ちて固まるという要素もあるため、耳かきなどの刺激で余計に皮膚が落ちてしまう可能性があるんですよね。
耳掃除を一生懸命やればやるほど耳垢が増えてしまうなんて…本末転倒です。
適度な耳掃除を心がけることで回避できるので、今回しっかり耳掃除の知識をつけておいてくださいね。
防衛機能の低下
耳垢にはさまざまな防衛機能が備わっているため、あまり綺麗にしすぎても良くありません。
例えば、単純にゴミやホコリの侵入を防ぐだけでなく、虫が嫌う匂いを出して虫除けをしたり、細菌の繁殖を防いだりと、物理的にだけでなくたくさんの知られざる働きがあったんですね。
保湿機能の低下
耳垢は、保湿することでも耳の中の皮膚や鼓膜を守っています。
皮脂などの脂肪成分で乾燥をふせぎ、保護力を高めたり、潤滑性を高めてくれているんですね。
炎症などのリスクが高まる
さらに耳垢を処理しすぎることで、炎症などのリスクが高まる傾向にもあります。
耳掃除をする時、どんなものを使っていますか?
大体の人が耳かきやピンセット、綿棒などを使っていると思います。
耳かきやピンセットは直接傷つけたりするリスクがありますし、綿棒も摩擦で乾燥しやすくなります。
「じゃあどうすれば?」ということなのですが、まとめてしまうとやりすぎが良くないと言うことになるんですね。
次の章では、逆に耳掃除をしないとどうなるかというのを見ていきましょう。
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耳掃除をしないとどうなる?
耳掃除には上で紹介したようなリスクがあるものの、全くしないとなると、それはそれで心配ですよね。
耳掃除をしないとどうなるのかというと、一番のリスクは耳垢栓塞(じこうせんそく)という症状が出る可能性があります。
どういうものかと言うと、耳垢が耳の中で栓として機能してしまい、耳の穴を塞いでしまうというような症状です。
少し聞こえ難くなる…というだけならまだしも、実はとっても危険なのです。
まずは、そんな耳垢栓塞についてまとめてみました。
難聴
これは想像しやすいと思いますが、耳垢が栓をしてしまうので、音が聞こえづらく難聴になってしまいます。
いわゆるお年寄りの耳が遠くなるような感覚なのですが、自覚症状がないと「聞こえない」という意識がないため、事故などに遭いやすくなってしまいます。
日常会話も聞こえづらいので、心当たりがあれば可能性を考えてみてください。
耳鳴り
耳垢栓塞での症状として多いのがこの耳鳴りです。
気になるけどおさまれば気にならないので、長く続くと病院に行く人が多いそうですよ。
膨張
耳垢は、乾いたものと湿ったものの2種類があるのですが、そのうちの乾いたものは膨張する恐れがあります。
とくにお風呂やプールなどで水を吸って膨張してしまうことが多く、それで発症するケースも少なくありません。
バランスがとれない
耳が塞がっているので、平衡(へいこう)感覚も掴めなくなります。
最近よくふらつく・目眩(めまい)がすると思ったら、もしかして耳垢栓塞が原因かも知れません。
押し込み
掃除をしないから耳垢栓塞になるというわけではなく、自ら押し込んだ場合にも発症する可能性はあります。
とくに子どもが自分でしてしまうと、そもそもの耳が小ささも災いする可能性が高くなります。
外耳炎に発展
掃除のしすぎでもなる可能性はありますが、耳垢を原因として外耳炎を起こす可能性もあります。
炎症により赤みや痛み・違和感などの症状がみられます。
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耳垢栓塞は耳掃除をしてもしなくてもリスク大?!
耳掃除をしない方が良いと言われる理由の一つに、綿棒などで耳垢を押し込んでしまい耳垢栓塞のリスクが高まるからだというお話しをしました。
また、耳掃除を全くしない場合も、溜まった耳垢がつまって耳垢栓塞のリスクが高まるとも言いました。
「どっちなの?どうすれば良いの?」となりますよね。
要は、どちらも極端なのがいけないと個人的には受け取っています。
耳掃除のやり過ぎは当然よくありません!
耳垢栓塞だけではなく、鼓膜を傷つけてしまったり、耳の中の乾燥を促してしまいますから。
やり過ぎるくらいなら、全くしない方が良いと私は思っています。
かと言って、全くしなくても良いのか…というと、それも少し不安ですよね。
耳掃除をしなくても、顎(あご)の動きなどによって自然に出ていくものだと言われていますが、個人個人の耳垢の性質というのもありますし、実際どこまで排出されるものなのか…と。
ですので、私の出した結論としては以下のとおり。
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- 耳の入り口付近の掃除はこまめに行う
- 耳の中を触るのは1か月に1回程度
- 気になるようなら耳鼻科で耳垢掃除をしてもらう
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子供の耳掃除の悩みはこちらをご参考に♪
>子供の耳掃除の頻度!ベストはどれくらい?耳鼻科での耳掃除は必要?
治療は耳鼻科(耳鼻咽喉科)へ
耳垢栓塞は耳鼻科または耳鼻咽喉科で治療することができます。
ほとんどが薬を使って耳垢を柔らかくしてから取る方法で、量が多かったり症状がひどい場合には、数日これを繰り返して除去していきます。
もし外耳炎などを併発していれば、そちらも薬を耳にさしたりして治療していきます。
大掛かりな手術になることは少ないですが、外耳炎が悪化している場合などには可能性が無いわけではありませんので覚えておいてくださいね。
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海外では耳掃除の習慣のない国も!
参考までに海外の耳掃除事情についてもご紹介しておきましょう。
まず知っておいてほしいのですが、日本人のほとんどが乾燥した耳垢(乾性)の人です。
しかしこれは主にアジア人の特徴であり、白人や黒人は湿っている(湿性)の人がほとんどを占めています。
そのため耳掃除という習慣がなく、一切しないという人も多いのが実情なんですね。
耳掃除(耳かき)は日本独自の文化
耳かきというのは日本独自の文化に近いもので、海外では綿棒が主な耳掃除アイテムです。
他にも、スポイトで吸う・薬剤で流すなどありますが、耳掃除をしすぎるというのは日本人独特の習慣なんだそうです。
なのでもし湿性の耳垢だという人は、ほとんどしなくても良い&綿棒を使うべきであるということになりますね。
逆に乾性の人は、上でお話ししたように、しなさすぎるのも危険なのですが、しすぎも良くないということです。
ちなみに海外では耳かきもありませんが、そういうサービスや人に掃除してもらうという習慣もありません。
とは言え、白人や黒人の方でも1割~2割は乾性耳垢の人達なので、もし友人や知人がいる場合には贈ってあげると喜ばれるかも知れませんね。
耳掃除はしない方が良い?!まとめ
いかがでしたか?
日本では耳垢を取るだけではなく、痒かったり聞こえづらい場合にも耳掃除をしますから、頻度が多くなりがちです。
あまりに習慣になっているので「やめられない!」という人も多いのではないでしょうか。
ですが、やはりやり過ぎはリスクが高いことを念頭に置き、多くても3日に1度、平均して1週間~ひと月に1度くらいを目安にしてみてくださいね。
できるならば、定期的に耳鼻科もしくは耳鼻咽喉科に耳掃除をしてもらいに行くのがおすすめで、平均すると1回1,000円くらいでできるので試してみてください。
今回の内容を参考にしていただき、あなたなりの耳掃除の法則を見付けてくださいね。