クリスマスにはシュトーレン♪
日本ではそんな家庭は少ないでしょうが、
ドイツやオランダではクリスマスのお菓子の定番中の定番。
シュトーレンとはシュトレンというドイツの菓子パンの別名で、見た目はパウンドケーキのような感じ。
中身にはドライフルーツやナッツが入っており、表面には砂糖がまぶされています。
でもそのシュトーレンがなぜクリスマスに関係しているのか?
どんな意味があって、どんな由来で?
と気になりますよね(..◜ᴗ◝..)
ここでは、そんなシュトーレンの歴史と由来、食べ方や作り方も併せて紹介していきますね。
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クリスマス シュトーレンとは!その意味と由来
まずは、クリスマスシュトーレンの意味(歴史)について紹介していきます。
シュトーレンの歴史はとても古くて、最初はドイツのナウムブルクという都市で1329年に誕生した言われています。
なんと今から約700年も前のこと!
このシュトーレンというお菓子は「クリスマスの贈り物」として、誕生当初から司教様に献上されていました。
そのことから、シュトーレンの形は現在に至るまで「幼子イエス」をかたどっているとされています。
仕上げに表面に砂糖をまぶすことで、布にくるまれた幼子イエスのように見えることから、司教様に送る献上物としてふさわしいとされていたのだそうです。
また、シュトーレン(シュトレン)はドイツ語で「坑道(地下に作られる通路)」を意味し、断面が坑道に似た形になっています。
なんとなく納得ですね(..◜ᴗ◝..)
誕生当時はカトリックの教えで、断食の時間はバターもミルクも食べることを禁止されていた為、
このシュトーレンも、蒸麦の粉、イースト、水、菜種油のみで練られ作られていたのだとか・・・。
ですがこれではあまりに美味しくないということで、
1430年にザクセンの選帝侯という方が、ローマ法王にバターの使用の許可をもらいに行きましたが、許可をもらえず。
1491年に教皇インノセント8世が、教会の建設費用と引き換えに、菜種油ではなくバターを使用しても良いという許可がようやく下り、美味しく食べれるようになったのだそうです。
この頃には現代のシュトーレンに限りなく近い状態になり、
中身には果物や砂糖漬けのナッツを沢山使い、【断食中の質素なパン】から【華やかなお祝いのお菓子】になっていきました。
そして1500年頃には、ドイツのドレスデンのシュトリーツェル・マルクトで「クリスマスのキリストパン」という名前でクリスマスシュトーレンが販売されはじめ、
1560年頃にはドレスデンのパン屋で36プント(18キロ)のクリスマスシュトーレンが作られ、宮殿にお祝いとして届けられました。
更に1730年にはドレスデンのパン屋組合が、園遊会に来場した24000人のために1.8トンもの重さのクリスマスシュトーレンをふるまったそうですよ。
そんな長い歴史を経て、今現在でもドイツ・ドレスデンでは
毎年12月に行われる「シュトレン祭り」でこのクリスマスシュトーレンがふるまわれているのです。
すごく歴史深いお菓子なのですね。
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クリスマス シュトーレンの正しい食べ方とは
さて、ではこのクリスマスシュトーレン、どのような食べ方をするのでしょうか?
一見、普通のパンもしくはパウンドケーキですので、ただクリスマスの日に切り分けていただけば良いのでしょ?
と思ってしまいそうですが、実は食べ方があるのだそうで…
ここでは、本場ドイツでの食べ方を紹介しますね。
まずは食べる時期・期間について。
キリスト教で「アドヴェント」と呼ばれる、クリスマスイブの4週間前~クリスマスイブ当日までの期間に食べるのが、本場ドイツの正統派の食べ方。
そして一気にすべて食べ終えてしまうのではなく、この期間に、薄く切った一切れずつを食べ、日々の味の変化を楽しむのです。
作った当時よりも、時間をおいて熟成させることで、美味しくなっていくという意見もあります。
これも、このクリスマスシュトーレンの魅力!
つまり、とても長持ちするんですね。
ちなみに、「アドヴェント」とは、クリスマスを迎える心の備えをする期間のことを言い、クリスマスに向けて気分を盛り上げていくという意味合いをもっています。
クリスマスシュトーレンを食べながら、楽しみなクリスマスイブを待つ・・・ワクワクドキドキですね♪
次に切り分け方と保存方法。
シュトーレンを中央位置から半分に切り、外側に向かって薄くスライスします。
また、その日に食べる分をスライスし終えたら、切った2つのシュトーレンの切り口をぴったり合わせて、ラップで空気が入らないようきっちり巻いて保存します。
出来ることならラップの上から、さらにアルミホイルを巻くとGOOD!
食べ方としては、クリスマスシュトーレンは大変崩れやすい柔らかさなので、フォークで食べるのが難しければ手づかみでもOK。
お好みで生クリームを添える人もいますが、伝統的な食べ方としては何も付けずにそのままいただきます。
シュトーレンの作り方とは
クリスマスシュトーレンの意味や歴史、食べ方を学んだら、もちろん次は作り方♪
お菓子作りが得意な方、またチャレンジ精神が旺盛な方はぜひ試してみてください。
そこまでは…という方は、動画でサラリとチェックしてみてください(;’∀’)
■材料(23cm×8cm/1本)
- 強力粉 120g
- 薄力粉 80g
※粉類はあわせて振るっておいて下さい
- ドライイースト 小さじ1
- 無塩バター 40g(常温に戻し、やわらかくする)
- 砂糖 大さじ1
- 塩 小さじ1/2
- 卵黄 1個
- 牛乳 80cc(冷蔵庫からあらかじめ出しておく)
- レーズン 80g
- オレンジピール 50g
- ラム酒&ブランデー(合わせて200cc)
- 生ミックスナッツ 48g
■仕上げ材料
- バター 60g(溶かしたもの)
- シナモンシュガー 小さじ2
- 粉砂糖 大さじ1
■作り方
① ボウルにバター・砂糖を加えて、クリーム状になるまで泡だて器で混ぜ、その後、卵黄を入れて更に泡だて器でよく混ぜ合わせます。
② 1のボウルに強力粉・薄力粉を合わせ振るいながら加えていき、中央にくぼみを作り、そこにドライイーストを加えます。そして牛乳を少しずつ加えて、粉気が無くなるまで混ぜていきます。
③ 生地を台の上に移し、手のひらで押し出すように約3分練っていきます。
④ 練った生地をボウルに入れてしっかりラップをし、35度の温度で約1時間発酵させます。
~この間に記事の中身の具材の準備をします~
⑤ 出来ればあらかじめ1週間ほどブランデー・ラム酒を合わせたものに、レーズン・オレンジピールをつけこんでおいたものを用意します。生ミックスナッツ(単品のナッツ類でも可)を軽くローストし、粗みじん切りにします。
⑥ 発酵した生地に、ブランデー・ラム酒に付け終え水切りをしたレーズン・オレンジピールを具材を包むように練り込み、その後ナッツ類を加えていきます。この時、具材を生地を中に丸め込むようにすると良いです。
⑦ 台の上に薄力粉を振り、生地を手のひらで押し平らにします。目安としては23cmの大きさで楕円形にします。
⑧ 生地の2/3を折り込んで残りの1/3をかぶせ、折り端は指でつまみ閉じて形を整えていきます。
⑨ 170度に予熱したオーブンにオーブンシートを乗せて、その上で生地を約40分焼きます。
⑩ 焼きあがったら溶かしバターをハケで全体にたっぷりと塗り、その上にシナモンシュガーをまぶします。
⑪ 冷めたら砂糖をたっぷりかけます。
◆出来上がり◆
無理!!
という方は、お取り寄せで(;^ω^)
さいごに
クリスマスシュトーレン、いかがでしたか?
もともとクリスマスに由縁があまりなかった日本では、あまり知られていなかったのですが、
近年、クリスマスケーキ以外のお菓子にも注目が集まるようになり、関心を持たれるようになりました。
美味しそうだからぜひ食べてみたい♪と思いながらも、
不器用かつ、めんどくさがり屋の私は、作り方を記載している途中、少々気が遠くなってしまいました(笑)
でも、時間をかけて作るからこそ、よりしみじみと堪能できるのでしょうね。
今年のクリスマスは、1か月前くらいからシュトーレンで雰囲気作りを楽しんでみてはいかがですか?
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