日本には、本当にお祭りがたくさんありますよね。
中でも、地域性が強く、独特の風習や伝承があり、
その地域以外の方から見えれば、一見”風変わりな祭り”と受け取られるものもあります。
そういった祭りのことを「奇祭」と呼んでいます。
ここでは、「日本三大奇祭」といわれている三つの祭について、ご紹介していきましょう。
日本三大奇祭とは?それぞれどんなお祭り?
日本三大奇祭を指すものは諸説ありますが、ここでは以下の3つをピックUPし、ご紹介します。
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- なまはげ(秋田県男鹿市)
- 御柱祭(長野県諏訪市)
- 吉田の火祭(山梨県富士吉田市)[/su_note]
なまはげ
秋田県といえば「なまはげ」が連想されるくらい、有名ですよね。
異形のお面をつけ、藁(わら)などで作った衣装を着けたなまはげは、厄払いや怠け者を諭(さと)したりします。
「悪い子はいねがー」「泣ぐ子はいねがー」と奇声を出しながら、家々を巡り、怠け者や子ども、初嫁を探して暴れます。
家の人たちはこれを丁重に迎え、酒などを振舞って迎え送ります。
御柱祭
長野県の諏訪大社で行われる最大の行事、御柱祭!
ニュースでも良く報じられる有名なお祭りですね。
お祭りと言えば、毎年決まった時期に行われるイメージがありますが、
御柱祭は、寅と申の年に行われる式年祭なので、6年に1度のお祭り。
当然、盛り上がりも一層ですね。
御柱祭は、正式には「式年造宮御柱大祭」といい、
諏訪湖湖畔にある4宮(上社本宮・上社前宮・下社春宮・下社秋宮)までの、樹齢200年の樅(もみ)の木の大木16本を切り出して引っ張っていき、
社殿の四方に建てて「神木」とする、とても勇壮な行事です。
諏訪地方の一大行事でもあり、これにあわせて休日を設定する企業もあるようです。
吉田の火祭
山梨県富士吉田市上吉田で、毎年8月26日に行われる「鎮火祭」と、27日の「すすき祭り」の2日間に渡って行われる秋祭りです。
火祭りと呼ばれる通り、上吉田地区の金鳥居から北口本宮冨士浅間神社までの約1kmに及ぶ本通り沿道は、
高さ約3mの大松明70本余りや、家ごとの井桁状(いげたじょう)に積まれた松明(たいまつ)が燃やされます。
夕暮れ時、松明に次々に火がつけられると、上吉田の町は、火の海と化し、祭りは深夜まで賑わいます。
日本三大奇祭!それぞれの歴史は?
次は、それぞれの祭の歴史をみていきましょう。
秋田の”なまはげ”
民間の伝承のため、正確な発祥はわかっていませんが
起源のひとつとして、漢の武帝が男鹿(おが)を訪れ、鬼を毎日のように働かせていましたが、
正月の15日だけは鬼が解放されて、里を荒らしまわったという伝説があります。
1822年(文政5年)秋田藩藩校・明徳館に献納された「菅江真澄遊覧記」の中に、
秋田の小正月行事「ハモミハギ」として”なまはげ”が記されたのが、現在分かっている段階での文献的初出となっています。
1978年(昭和53年)には、「男鹿のナマハゲ」として、【国の重要無形民俗文化財】に指定されました。
長野の御柱祭
諏訪大社は、古くから五穀豊穣・狩猟・風・水・農耕、また「武勇の神」として広く信仰されてきました。
御柱祭は、これらを祈願する為のお祭りだと言われています。
また、室町時代の「諏訪大明神画詞」という書物に、桓武天皇(781~806年)の時代の「寅・申の干支に当社造営あり」と書かれていることから、
平安時代以前から祭りが行われていたと推測されています。
御柱祭りは【長野県指定無形民俗文化財】に指定されていて、現在では、20万人以上もの氏子や観光客が集まる人気スポット。
山梨の”吉田の火祭”
記録によると、境内社(摂社)である諏訪神社は、今から約500年以上前からあることがわかっています。
「吉田之新宿帳(吉田のしんじゅくちょう)」(1572年(元亀3年))という資料に、上吉田の町が新しくできたことが記録されており、
神輿(みこし)が通る道のことが書かれていますので、約400年以上前にはお祭りが行われていたと考えられます。
こちらも2012年に【国の重要無形民俗文化財】に指定されました。
日本三大奇祭!それぞれの見どころは?
ここでは、それぞれのお祭りの見どころを簡単にまとめておきます。
なまはげ
年中行事として大晦日に男鹿地区の家々を巡るだけのため、地元以外の人がそれに遭遇することはとても難しいです。
そのため、民俗資料を展示している「男鹿真山伝承館」で、なまはげの習俗を体験できるようになっています。
また、毎年2月の第2金・土・日には、《なまはげ柴灯(せど)まつり》が真山(しんざん)神社で行われています。
こちらは、観光向け行事として、神事の再現や太鼓踊り、下山するなまはげと、ふんだんな内容で親しまれています。
御柱祭
もっとも見応えがあるのは、木落し公園で行われる上社山出しの木落としでしょうか。
テレビでも見せ場として放送していることが多く、御柱祭といえばこの様子が思い浮かぶ人も多いでしょう。
傾斜30度、段差30mの急斜面をV字型の柱「めどでこ」に、氏子が乗って下るあの圧倒的な迫力はスゴイですね!
吉田の火祭
やはり見どころは、70本余りの高さ3mの大松明が、まるで火の海のような迫力ある光景でしょう。
焚き火やキャンプファイアーの炎の近くにいると心が落ち着きますよね。
あの感覚と、荘厳な雰囲気に魅せられることでしょう。
日本には他にも奇祭いろいろ
上でもお話ししたように、日本三大奇祭がどの3つに当たるのかという点では諸説あります。
つまり、上であげた3つ以外にも、日本にはまだまだたくさんの奇祭が存在するということです。
せっかくなので、他にはどんな候補があるのか、最後に少しですがあげておきます。
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- 島田大祭(しまだたいさい) 帯祭(おびまつり)【静岡県】
- 西大寺会陽(さいだいじえよう)はだか祭り【岡山県】
- 黒石寺蘇民祭(こくせいじそみんさい)【岩手県】
- 吉良川の御田祭(きらがわのおんたまつり)【高知県】
- 鍋冠祭(なべかんむりまつり)【滋賀県】
- 裸押合大祭(はだかおしあいたいさい)【新潟県】[/su_note]
などなど。
他にもまだまだあるのでしょうね。
国土の狭い日本ですが、お祭りの種類は本当に多いんですね。
面白い国です♪