テレ朝の大人気番組「相棒」。2000年から土曜ワイド劇場でスタートし、約2年後にドラマ化しました。今年で21年目の長寿ドラマです。
水谷豊さん演じる杉下右京のキャラクターが人気の秘密ですね。水谷さんだからこそヒットした作品とも言えるでしょう。
以前バラエティー番組で水谷さんが娘の趣里さんに、「パパは相棒しかしないの?」と言われたそうで、「もう相棒で手一杯!!」と笑っていたのを見ました。これだけ長く続けるのは並大抵ではないことが窺い知れますね。
そんな「相棒」ですが、タイトルからも重要になってくるのは、杉下右京の相棒です。二人の掛け合い、コンビネーションがドラマのテーマともなっています。
それぞれのキャラクターによってドラマはどう変化していったのでしょうか?
21年の歴史を振り返ってみましょう。
相棒の「相棒」歴代キャストを紹介!
相棒にはこれまで4人のキャストが選ばれてきました。それぞれの年数や特徴などをご紹介します。
相棒の「相棒」初代:寺脇康文さん
相棒ファンに絶大な人気を誇るのは初代相棒を務めた寺脇康文さん演じる亀山薫(かめやまかおる)。
熱血で人情味あふれる昭和の刑事そのものといった感じ。頭より足を使って捜査をする姿は杉下右京とは対照的でした。伊丹刑事の「特命係の亀山ぁ〜」が印象的でしたね。
出演は土曜ワイド劇場としては2000年6月から2001年11月までの1年5ヶ月。ドラマでは2002年10月から2008年12月の6年2ヶ月となりました。
亀山薫といえば同棲していた新聞記者鈴木砂羽さん演じる奥寺美和子との掛け合いも爽快でしたね。右京さんも元妻で小料理屋を営む宮部たまきとの絶妙な関係性があり、2人の恋愛模様も楽しみの一つでした。
そんな寺脇さんが相棒を去った理由は、役や作品への情熱でスタッフや水谷さんに意見するようになったからだと言われていますが、本当のところは関係者しか分からないのかもしれませんね。
ドラマでの幕引きも、親友の意思を継ぎボランティアで海外に旅立つという不自然な形となっていました。
対照的とも言えるふたりでしたが、その対比が素晴らしいコンビネーションを生み、ドラマのテンポを作り出していました。お互いがお互いを高め合うような、さずが相棒を人気番組に押し上げた相棒!ともいうべき存在だったように思います。
相棒の「相棒」2代目:及川光博さん
2代目に抜擢された及川光博さん演じる神戸尊(かんべたける)は、初代とは似ても似つかないクールで洒落た印象のキャラクター。ちょっと鼻にかけたような面もある一方で、血を見ると目眩を起こすという繊細さも。
出演は2009年3月のseason7の第1話から2012年3月のseason10までのちょうど3年間でした。
及川光博さんは相棒での共演をきっかけに元タカラジェンヌで女優の檀れいさんと結婚、その後離婚しています。これが相棒を離れる理由になったとの噂もありましたが、その後も度々本作に出演しており、直接の原因ではないと言えるでしょう。
及川光博さん演じる神戸尊の相棒としての最終回は、2時間超えのスペシャルバージョンで、視聴率20.5%を記録しました。
ファンに惜しまれつつ相棒を離れたという事実が証明されましたね。
なお2019年元日スペシャル「ディーバ」では4代目相棒の反町隆史さん演じる冠城亘とアクションシーンも繰り広げるなど、これからも特別出演が期待できそうです。
相棒の「相棒」3代目:成宮寛貴さん
3代目相棒を務めたのは成宮寛貴さん演じる甲斐享(かいとおる)。香港での事件をきっかけに唯一杉下右京に気に入られて特命係入りしました。
父親は警視庁次長の甲斐峯秋ですが、親子関係が悪くコネを使わずに刑事になった行動力と正義感の持ち主です。
出演は2012年10月のseason11の第1話から2015年3月season13までの3年5ヶ月。
本来であれば2年契約だったものを水谷さんのプッシュで1年延長されたという程、家族ぐるみの付き合いがあったそうですよ。
にも関わらず甲斐享は終わり方が残念でしたね。法で裁けない犯人を自ら罰するダークナイトとなり、杉下右京に逮捕され懲戒免職となります。
面会室で甲斐享は右京さんに「俺に失望したでしょ」と言うのですが、右京さんは「君を救えなかった自分に失望します」と言ったのですよ。
逮捕されても相手を思いやる親心みたいなものが垣間見えますね。
皆さんご存知だとは思いますが、成宮さんは私生活でも違法薬物の所持が疑われ、事実ではなかったにも関わらず、芸能界を引退されました。
そんな成宮さんを水谷さんはずっと気にかけていたようです。図らずも相棒での2人の幕引きと同じような状況が起こってしまいました。
相棒の「相棒」4代目:反町隆史さん
現在相棒を務める4代目は反町隆史さん演じる冠城亘(かぶらぎわたる)。
エリート官僚から自らの意思で特命係へ。今までの相棒と比べると頼れる万能型で、状況を的確に察知し、少々荒いやり方も事件の解決につながると思えばやり遂げる、頼もしい相棒でした。
反町隆史さんの大人な雰囲気が役柄にもよくでていましたね。
出演は2015年10月season14から現在進行中です!
そんな中すでに来年2022年season20で卒業が発表されています。
初代相棒である寺脇康文さんの124回という出演回数を超え、歴代最長となったタイミングでした。
反町さん側から申し出があったようですが、水谷さんは阿吽の呼吸のように「わかった」と、ただそれだけ言ったそうです。
相棒は1年の間に7ヶ月も撮影があり、それを7年共にしたお2人。言葉にせずとも分かり合える関係が築けていたのでしょう。
寂しいですが、どのような幕引きになるのか注目していきたいですね。
相棒の「相棒」を務めた相方の最短と最長は?
相棒を務めた相方の最短は及川光博さんになりました。一方最長は現時点では反町隆史さんになります。
及川光博さんは3年という期間でしたが、その後も役柄の設定では警視庁に残っており、特別番組などで登場しますので、短いという印象はないのではないでしょうか。
反町さんはまもなく2022年のseason20までとなっていますから、約7年。
水谷豊さんが来年70歳になられますから、体力的にも難しくなってくるでしょう。反町さんが本当の意味での歴代最長になるかもしれませんね。
相棒の「相棒」が変わる理由って?
相棒の相棒が変わる理由はキャストそれぞれ事情が違うようです。
1年の大半を撮影に費やさなければいけない人気番組となると、続けること自体容易ではないでしょう。
やはり俳優さん自身の都合が1番の理由。現在最長出演回数を更新している反町隆史さんも、50歳を前に家族や今後の俳優人生を考えて降板を決断したそうです。
一方ドラマの設定としては、人材の墓場である特命係に長く居座るのはおかしいというような意見もあるのだとか。
様々な幕引きがあるものの、相棒の交代はドラマ「相棒」の歴史でもあります。それぞれの事情が相棒に色をつけ、ファンを飽きさせない長寿ドラマとなっていったのではないでしょうか?
最後に
国民的人気ドラマの相棒。歴代4人の相棒を振り返ってみました。
特徴の違う相棒によって、水谷豊さん演じる杉下右京との掛け合いがどう変化していくのか、これがドラマの大きな見どころとなっているようです。
次の相棒は誰になるのか、気になるところですね。
少しずつ水谷豊さんも年齢を重ねています。
無理せず新しい相棒とのコンビネーションを見せていただけると嬉しいです。これからも楽しみに見ていきましょう!